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マリア・ファムファタールの楽園(エデン) 原案  作者: 砂之寒天
1年生

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第26話 神にしてしまった人②

カクヨムコンテストのため、新作の投稿をカクヨムにします。カクコンが終わるまでこちらの投稿は控えさせて頂く予定です。続きを見てくださる方はカクヨムの方を追ってくださると幸いです。

https://kakuyomu.jp/works/822139841956638962

現在新作を追ってくださっている6~8人の皆様をここに置いていくのは非常に申し訳ないです。どうか追ってきてくださると嬉しいです。どうか!!何卒!!私も戻ってくるつもりではありますが!!寂しいので!!カクヨム全然pv付かないんですよ(T_T)


えーんベリーやめてよー(T_T)と思いながら書いております

私はハピエン厨です

が、自分でもこの先ハッピーエンドになる道が見えない。ベリー頑張れ!!!だってマリア誰も救う気ないんだもん!!みんな頑張って!?と思いながら書いていました。

 その日からだった。ベリーのマリアを見る目に、崇拝が宿り始めたのは。


 ベリーは、モモと話すマリアの横顔をジッと見つめていた。


「モモちゃん、このリップケースどっちがいいと思う?」

「うーん、モモならピンクの方選ぶかな!!」

「そうよね……こっちのフォーブも可愛いのだけど……」


 ベリーが、スマホを覗き込む。


「やっぱマリアちゃんが良いって言ってる方がいいんじゃない〜?」


 ベリーはマリアを支持した。


「……そうかしら」

「まぁモモが決めると全部ピンクか白になっちゃうからね!」

「そうね……。フォーブにするわ」


 マリアはスマホを閉じた。


「……マリアちゃん、今日は何のドリンクなの?」

「今日は、ラビちゃんがオススメしてくれたお茶よ。ホワイトティーにオレンジピールが入ってるの」

「へぇ〜〜!美味しそう!」

「一口飲んでみる?」


 マリアはスモーキーホワイトのボトルを傾ける。


「えっ!いいよいいよ!恐れ多いし!!」


 ベリーは慌てて首を振った。

 その反応に、マリアは怪訝な顔をする。

 ベリーは特に気にせず、窓の外を見た。


 冬の太陽が、燦々と輝いている。


(ふーん、今日はちょっと特別な日だな!良いことあるかも!)


 マリアが少しオシャレな飲み物を飲むのは、ベリーの世界が少し明るくなることだった。


 その日、マリアはベリーを部屋に招いた。


 マグカップにほうじ茶を淹れる。


「話って何〜?」


 ベリーはるんるんと部屋にやってくる。


「まぁ、おかけになって」


 マリアは椅子を勧める。

 ベリーは大人しく座った。


「……」


 マリアはベリーの手の甲を、カリカリと掻く。

 爪が触れるたび、かすかな音が部屋に落ちた。


「……最近。……ベリーくんの愛情が少し、息苦しいわ」


 マリアは少し疲れたように呟いた。


 ベリーは頭が真っ白になった。


 そして、少し怒りが湧いてきた。


「……マリアちゃんが、そんな事言うはずない」

「……」


 ベリーは怒りで顔を少し赤くする。マリアはベリーの手の甲に視線を落としている。


「……」

「……」


 気まずい沈黙が落ちる。マリアは心臓が鳴るのを静かに感じていた。


「……話はそれだけよ」

「そう。……ボク帰るね!お茶ありがと!」


 ベリーは居られなくなって、逃げるように部屋を出た。


 マリアは扉が閉まるのを見つめる。


(………)


 その顔は、少し寂しそうだった。


 廊下を歩きながら、ベリーは呟く。


「変だなー、何が嫌なんだろう?」


 それを、不安ではなく、愛だと信じていた。


 ランチの際。たまたま席が割れてしまって、ケイネラとベリーは2人きりになった。


 ケイネラは、ベリーの手元にあるパフェを見ている。最近、ベリーが甘いものを口にしている所しか見ていない。


「最近のキミ……少し、変だよ」


 ケイネラは少し深刻そうな声で言う。


「……なにが?」


 ベリーは、自分の変化に気付かないふりをして聞き返す。軽い調子で。


「……マリアに対して、まるで神様でも見てるみたいだ」


 ケイネラはあくまで、例え話くらいのつもりで話す。

 しかしベリーは。


「?マリアちゃんは神様だよ?」


 当然のように、そう宣った。


「っ!!……」


 ケイネラは弾かれたようにベリーを見る。心臓がドキドキと音を立てる。


 悪いことが起こっている。それが今分かった。


 ケイネラは、暫く黙り込んだ。

 ベリーはパフェのスプーンを持ったまま、動かない。


「……それ、冗談じゃ済まないよ」


 ケイネラは重い声で言った。


 ベリーはスプーンを置く。


「……食欲無くなっちゃった」

「……」


 ケイネラは少し苦い顔をする。


「……マリアちゃんは、分かってくれると思うよ」

「……」


 ケイネラは返事をしない。


 ベリーは黙って席を立った。


 寮まで歩く。


 冷たい風が、足元を吹き抜ける。


(そーいえば……)


 最近、誰とも目を合わせていないことに気がついた。


「……凛くんにでもメッセージ送ろ」


 トークアプリを開く。


『今話せる?』


 既読はすぐついた。


『奇遇だな。俺も丁度お前と話したいと思っていた』


「えっ、仲良しじゃーん」


 ベリーは思わず笑った。その笑い声は、どこか空虚だった。


『寮裏の中庭でいいか?』


「なんで外?笑。ま、いっか」


『いーよ!』


 寮裏の中庭には、茶色い葉が少し残った木が、一本だけ立っていた。

 風が石畳を撫でるたび、冷たい音がする。


 先に行って待っていると、すぐに凛は来た。


「やっほー」

「……少し痩せたな」


 凛は眉を顰めて、低い声で言う。


「そう?笑 最近、栄養摂ってないからかも」


 ベリーはヘラヘラと笑った。


 凛はぐっと息を詰める。

 そして、口を開いた。


「……最近のお前は、目に余る」

「え、何?」


 ベリーは笑う。

 凛は真剣な顔をしている。


「……お前は、マリアを神格化している」

「……そーだけど?」


 凛は眉間に皺を寄せる。ベリーは少し嫌そうにした。

 凛の指先が冷える。そして、ぐっと握り込む。


「本当にマリアのことを愛しているなら、そんなことは今すぐ辞めるべきだ」


 凛は低い声で言う。


「……別に、いいじゃん」


 ベリーの目には、迷いが生じていた。地面に落ちた枯葉に視線を彷徨わせる。


 凛はベリーの胸ぐらを掴んだ。


 ベリーは驚いて、凛に振り向いた。


 凛は目を見て、大声で叫んだ。


「目を覚ませ!!」


 ビュウウウ、と強い風が吹く。枯葉が舞った。


「っ……」


 その声の真剣さに、ベリーは雷が落ちたようなショックを感じた。


 少し泣きそうな顔をして、ベリーは小さく言う。


「……ボクがしてるのって、そんなに悪いこと?」

「あぁ、悪いことだ」

「……止めた方がいい?」

「今すぐ止めるべきだ」


 足元の砂が、乾いた音を立てて石畳を擦った。


「……もう、マリアちゃんに嫌われたかなぁ……」

「それは分からない。だが……」


 凛は真剣にベリーを見つめる。


「まだ、戻れる。戻ろう、ベリー」


 枯葉が、地面に落ちた。


 ベリーは座り込む。


「……あ"ぁ〜……」


 その声は弱く、震えていた。


「やっちゃった……」


 その小さな呟きで、凛は安堵する。


「……正気に戻ったか?」

「うん……うん……。あ"ぁ〜……なんでボクっていつもこうなんだろ」


 その声には、まだ揺らぎがあった。


「誰だって間違える。お前も、俺も、マリアも」

「そう、そうだよね〜……」


 そんな当たり前の事も、見えていなかった。


「俺達が目隠しされていたとしても、なんにだって盲目でいていい訳じゃない」

「っ……」


 マリアの絵のことを言っているのだろう。


「マリアを見よう。偶像じゃないマリアを」

「……わかった」


 ベリーは観念したように言った。


「……マリアちゃんに謝ろ」

「おう」

「あ"〜、うわ〜」

「なんだ?」

「いや、やっちゃったな〜、って」


 凛はフッと笑う。


「まぁ、マリアが許すかどうかだな」

「う"〜、凛くん一緒に来てくれない?」


 しゃがんだまま、凛をチラリと見る。


「お前一人で行け。男だろ」


 凛はハッキリと断った。


「〜っ、そうだよねっ!!」


 ベリーは立ち上がり、頬をピシャンと叩く。


「よし!!行こう!!」

「あぁ、行ってこい」


 凛はベリーの背中を押した。


 寮の廊下は、謎の高揚感に包まれていた。


 マリアの部屋の扉を叩く。


「?どうぞ」


 ベリーは唇を噛み締めながら、扉を開ける。


「あら……」


 マリアはカウチチェアから立ち上がって、椅子を引いた。


「……!ありがとう」


 ベリーは小さく言う。


 マリアも椅子に座る。


「その……」


 少し吃る。


「……今まで、ゴメン!!!」


 部屋に響き渡る程、大きな声で謝った。


「ボク、キミのこと神様みたいに思ってた。でも凛くんに言われて気づいたんだ、それはマリアちゃんが嫌がることだって」

「……そうね」


 マリアは足を組み替えて、息を吐いた。


「……正直、イヤだったわ」

「そ、そうだよね〜ッ、ゴメン!!!」


 ベリーはチラリとマリアを見る。


 マリアは仕方なさそうな目で、こちらを見ていた。その目は、優しかった。


「っ……!!」


 ベリーは期待した。


「……もう、しない?」

「しない!ゼッタイ!!!気をつける!!」

「……そう。なら。……いいわよ」


 許しが下りた。


 ベリーは胸を撫で下ろす。


「っは〜〜!!良かった〜〜!!」


 ベリーは叫んだ。


「……えぇ」


 マリアはベリーを見る。


(……全く、仕方ないのね)


 小さくため息を吐いて、微笑んだ。


 ベリーも、マリアを見る。


 もう、眩しくなかった。


 一連の流れを、教室でフィリアにも話した。


「ベリーさん……」


 フィリアは呆れて言葉が出なかった。


「……マリアの好物は、マカロンですよ」


 ただ、そう付け加える。


「!!、はーい!明日買いに行きます!!」


 ベリーは元気よく返事をした。


 マカロンを買いに行った日。近くに花屋があったので、寄ってみた。


「……これ!マリアちゃんにあげたい」


 それは、冬の小さなドライフラワーを束ねたミニブーケ。


 笑顔で会計を済ませ、翌日、マリアに渡す。


「マリアちゃん、この間はゴメンね!!」


 差し出されたマカロンとミニブーケを見て、マリアは。


「……ふふ。ありがとう、ベリーくん」


 仕方なさそうに目を細めて、それを受け取った。


「……うん!」


 ベリーは、"それ"に気付いたが。


(……これから挽回しよ!!)


 また、ベリーと呼んでもらえるように。


 ベリーは、小さく息を吸い直した。


 木の葉は、もう落ちきっていた。

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https://x.com/012_shiro2/status/2009461624118325425?s=46&t=ys_oDGiLIdLy69bO8Z7sFA

リップケースはこれ見て話してます


ベリーの自他境界ぐちゃぐちゃですよ、背筋が寒いです


凛!!アンタって奴は!!!


ハッピーエンドでよかった〜!!!


ベリー、最後までどっかズレてて怖いです。こいつ。天然物だ。


追記

ベリーって、マリアがいるから子供っぽくもなるし大人っぽくもなる。

多分マリアがいなかったら、お寿司に馬鹿みたいに七味かけて噎せるとこ動画にとって炎上したりします、知らんけど。ifで書くかもしれません、普通校に進学して、マリアと会わないベリー。見たいですか?でも結局二人は巡り会うのが美しいな〜!!と思います。

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