表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/36

酒の入手先

「弟子よ、村に買い出しに行くからついて来い」


「え、いいんですか?」


「うむ、ワシ以外の人とも会話をしないと、社会に馴染めなくなるじゃろう」


 男が修行を開始して50年が経過した。ネルとの打ち合いでも10分は保つようになり、魔法についても攻撃魔法、回復魔法、補助魔法、防御魔法をそれぞれ一つずつ習得していた。


 ネルは男に話をすると、森の中を2人並び走りき始めた。


「師匠、今から行く村はどんな感じですか?」


「なに、普通の村じゃよ…、と言っても弟子には分からないか。村人は数十人ほどでのぉ、綺麗な花がある長閑な場所じゃ」


「いつも食べてる物は全てそこからですか?」


「そうじゃ、まぁ、魔物の肉はワシが狩りに行っているがな」


「魔物どんな生き物ですか?」


「それはお主の目で見た方がいいじゃろう。もう少ししたら、魔物を使った鍛錬もするつもりじゃ。それまでは秘密だな」


「それまで楽しみにしたますよ」


 2人が話を続けていると


「お!あれが村ですか」


 2人が山の頂上に辿り着くと、そこから小麦畑が広がり、一面の金の川が流れていた。家が建つところから離れた場所を眺めると、前世と似た牛や豚のような家畜も草を食べている。


「このまま降りて、最初に村長の家に行くぞ」


「了解」


 そう話すと、2人は一気に山を駆け降りた。













「遠くからよく来られましたね」


 2人が村に着くと、この村の村長の自宅を訪ねた。優しそうな村長夫妻で、隙があればすぐにイチャイチャしている。


「本日も魔物の素材と交換ですか?」


「あぁ、それとわしの弟子を見せにな」


「どうも、弟子です」


「私はこの村の村長をしているマルクといいます」


 三人はネルが持ってきた魔物の素材を交換していった。皮は毛織物へ、魔物の心臓である魔核は食糧へ、魔物のを間引く報酬として酒を樽3つとなった。


「そうそう、今度からわしの代わりにこの弟子を使いに出すから、覚えておいてくれ」


「このお弟子さんがですか?」


「そう見たいですね」


 男は驚いた様子もなく、酒ばかり眺めていた。


「わかりました、次回からお願いします」


 そう村長が話を締めると、二人は荷物を持って家へと帰っていった。





 








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ