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魔法訓練


「ネルから聞いてると思うが、私が君の魔法の師匠となる『バラット』だ」


 ネルが話した通り、翌日になると『バラット』と言う()()()()が家の前に立っていた。


「よく来たな、バラット」


「全くだよ、急に「師匠になってくれ」と言われてもこっちは忙しいんだよ?」


「なに、魔法をずっと研究してるだけじゃろうが、人と関わることもせんか」


(この人かなり若く見えるな。そういう魔法があるのかなぁ?)


「ははは、面倒くさいからいいよ。ともかく君が僕の弟子になる子だね?」


「そうじゃ。折角なら、魔法も覚えさせた方が良いと思ったんじゃよ。ワシは武術ばかりで、魔法は使えんからのぉ」


「君も一緒にするかい?」


「前も言ったが、ワシには出来ん!」


「そう言わずにさぁ〜、ね?少しだけでも」


「だからーーー」


 ネルとバラットは、会わなかった時間を埋めるように会話をしていた。男は、酒をちびちび飲みながら


(ツマミはないかなぁ?)

 

 と、どうでもいい事を考えていた。











 翌日


「それじゃあ、これから魔法について教えるね」


 バラットはそう言って、『亜空間』から黒板のような板を取り出し、説明を始めた


「まず最初に魔法は何かわかる?」


「体の中にある魔力を使って、特定の現象の物質に変化させること?」


「そうそう、半分正解。でも、半分は違うね。魔法は魔力を『現象に変換』することで使えるんだよ」


「現象に変換?」


「そう、分かりずらいけどね。魔力は物質にもなるし、現象も発生させるんだよ。簡単に言えば、『一つの世界ををつくる』みたいな感じかなぁ」


「?」


「ははは、魔力はね。別名『万能なる力』と呼ばれてね、岩にもなるし、水にもなれるんだ。あとは人にもなる。まぁ、持続性が皆無だから、現象を発生させること()()出来ないんだけどね」


 人体錬成は禁忌と言われている。過去の魔法使いが罪人を使いいくつもの国を壊滅させる化け物を生み出した。物を使う魔法は魔力の欠点を改善するため、討伐しなければ消えることがない。


「まぁ、人体錬成は自らも滅ぼすかも知れないから、禁忌とされていて、私みたいに隠居してる魔法使いも研究しない事は暗黙の了解になってるよ」


 その化け物は『バラット』が討伐した。亜神であるネルの友人ともあり、彼も普通ではない。


「魔法は魔力操作が必要だから、これからは毎日操作の練習をしてもらうよ、やり方は体の中の魔力を感じて、それを動かす事だね。人によって変わるから自分でやってね」


「了解」


「あぁ、言い忘れてたけど君には最終的に、補助魔法、攻撃魔法、防御魔法、回復魔法をそれぞれ二つずつ覚えてもらうよ」


「なんで二つずつなんですか?」


「魔法は使える魔法が多いと良い、とよく考えられてるんだけどね、僕の持論だけど、少ない魔法を極めた方が効率も良いし、実践でも使いやすいからね」


 魔法の種類は補助魔法、攻撃魔法、防御魔法、回復魔法、血統魔法、儀式魔法とある。属性適正はあるが、使おうと思えばどの属性でも使える。


 しかし、血統魔法は特殊な一族が受け継いで使う魔法。儀式魔法は歴史のある国がそれぞれ持つとされる最終兵器、と一般の魔法使いが使えないものもある。


 魔力は全ての生物が持つとされているので、魔法を使える者が多い。魔力量が少ない者は、魔法が使えないので魔道具を使い、魔術師と呼ばれている。


「忠告として、回復魔法は宗教的な理由から外の世界では、なるべく他人に見せないようにしてね。じゃないと……」


「じゃないと?」


「異端審問で処されちゃうかも♪」


「………」


「全く!そこは笑うところだよ?」


(どこが笑えるんだろう?)


「そうか!魔法の楽しさが分かったないからその反応なんだね!覚える魔法はオリジナルのを作ってあげるから、頑張っていこう!あ、気になるなら年齢操作の禁術をーーー」

 

 バラットは魔法を狂信的なほど愛している。したがって、割と普通ではない。


(何故だろうか、この人の目が血走ってる。コワイ)


 男もバラットの影響を少し受けることになるが、それは外の世界に出てからの話ーーー













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