何事も基本が大事(普通とは言ってない)
「さて、ペル薬草探せ!」
『人任せ!?』
一人と一匹は現在通常よりも危険になっている「果てなき森」に訪れていた。
「いや、お前この森に住んでいた時、太り過ぎて野菜ばっかり食べていた事あっただろ?」
『いやはや、そのおかげでナイスボディーを手に入れましたからね。見て下さい!このperfect bodyを!!』
「更に美味そうになったな」
『やめて!食べるくらいなら出汁になった方がマシよ!』
「まぁいいや、ペルが食べていた草に似たような物を見た気がするから、そんな感じの薬草集めて来い!」
『フッ!この私に命令しようなんて百年』
「煮込むぞ?」
『一秒早いです!行ってきます!!』
一々ボケないと気が済まないペットであった。
「このイラスト見ながらここら辺探すか」
ギルドで貸し出されているマールと呼ばれる、下位ポーションの素材の一部であり、市民の間でよく用いられる薬に殆ど用いられている。
最もメジャーな薬草と言えばマールの名前が挙がるそうだ。
「それにしても、紅葉の形に随分似てるなぁ。あ、ペルにこのイラスト見せてなかった。まぁ、大丈夫か」
その頃、森の開けた場所にてーーー
「「「クギャアァアア!!!」」」
『私は美味しくないぞ!野郎ども!!』
ペルは森の中に隠れていた魔王軍の一部と追いかけっこをしていた。
しばらくすると、毛がボサボサになったペルがユースの元へと戻った。
魔物達を連れたまま
「くそペットがぁああ!!」
『旅は道連れ世は情け、というじゃないですか』
「…………」
ドヤ顔をしているペルを見たユースは無言で、魔法を放った、ーーーーペルも添えて。
果てなき森にて、空に花が咲くと共に汚い声の奇声が響き渡ったとか………
「それにしても」
『薬草より、倒した魔物の数が多いですね』
「まぁ、今は魔王軍?みたいなのがあるらしいから仕方ないだろ。……それでも、薬草五十枚くらいに対して魔物の数が百匹を超えてるなんてなぁ」
魔王軍は今回の侵攻を成功する事で、今後の士気、戦況の勢いをつけたいと考えている。
そのために、今回の魔王軍の総数はおよそ十万匹、街の戦力については準備が既にされた状態でも尚四千人程度である。
いくらクルス王国最強と呼ばれるファル・レリナや、まだ進化していない勇者パーティーでは、街を守り切るには戦力が足りていない。
更に、魔王軍は果てなき森の魔物も利用している為、実際に攻めてくる魔物の量は十万を超える。
「これだけ集まればいいだろう。帰るか」
『ご主人、ご主人。鳥のサラダとステーキが食べたいです!』
「薬草でそんなに金出るわけないだろ!そこら辺の木のみでも食べてろ!」
『そんな殺生な……』
「それに共食いする気か?」
『……はっ!確かに!』
しかし、この2人には関係ない話だった。
「おやおや、随分美味しそうな侵入者ですね」
そう、口が裂けた男が出るまではーーー




