表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/68

おまえたちの夜 #6

その後夕食になる。夕食は以前と変わらないが、雫が智のことを見ている。




加奈「どうしたの?そんなにじっと見つめて」


聖羅「ダメよ。里奈ちゃんっていうガールフレンドがいるんだから」


里奈「・・・」


田中「・・・」


一ノ瀬「・・・」




気が付けばほぼ全員が智のことを気にしていた。




智「(雫さんの視線は好意を寄せているものじゃない・・・これは・・・)」




そうしているうちに中里夫妻が料理を運んできてくれる。


美味しそうな料理が目の前に並ぶが、どこか全員ぎこちなかった。


食事をほどほどに戸坂が出ていく。それに続いて雫が出て行った。雫が出て行った後に田中も出て行った。




「ここで追いかければ田中さんとのいざこざの様子がわかるかもです」




イッチ「1週目ではナンパ目的ってなってたけど、なんか違う気がする」


わからせおじさん「そもそも雫ちゃんはかわいいのかな?⤴⤴⤴」


だいだい「影だけのゲームに可愛さを求めるなよ」


並盛「おじさんの想像力にお任せします」




智は・・・




rア「雫を追う」


 「そっとしておく」




ここでも1週目にはなかった選択肢だ。このタイミングで話しかければ田中と雫の会話の様子が垣間見れるだろう。虚空さんは迷わず「雫を追う」を選択した。


食堂から出てすぐの入口付近で二人は話をしていた。田中は真剣な様子だった。




田中「君は利用されているだけだ。何を吹き込まれたのかは知らないが・・・」


雫「・・・なんのことですか?私急いでますので、どいてもらっていいですか?」


田中「このままだと・・・死ぬぞ」


雫「・・・っ!死・・・私・・・っ!」




雫は怯えた様子だった。「死」という単語に強く反応した。そうして田中が話しかけようとしたときに、ドア越しにいた智の存在に気づいた。


智はドアから近づいて二人の前に現れる。雫は智を睨みつけていた。




田中「智くん、今までの会話を聞いていたのか?」


智「・・・すみません。僕も雫さんに話があってタイミングを探っていたのですが、盗み聞きするつもりはありませんでした」


雫「・・・」




田中はやれやれといった仕草を見せ、智にこうアドバイスした。




田中「”ひとりじゃない”から気を付けることだよ。もう遅いかもしれないがね」


智「え?」




そう言って田中はその場から立ち去っていった。


智は”ひとりじゃない”の意味を図りかねていた。




雫「智さんに相談したいことがあります。一緒に空き部屋まで来てくれませんか?」


智「えっと、ここじゃダメじゃなの?」


雫「はい。二人っきりじゃないとダメなんです」




雫は何かを期待している様子を見せた。肩から掛けているショルダーバッグは”何かが入って”いて膨らんでいた。




雫「誰にも内緒で・・・二人きりで・・・」




ここまで黙っていた虚空さんは沈黙をやぶる。若干興奮気味だ。




「えっ・・・この展開は・・・」




クソ汁「言っておくがこれ健全なゲームだからな?」


ステルス忍者「エロゲーなら告白シーンか?学園の空き教室でヤるやつ」


わからせおじさん「宿直の先生はどこにいるのかな⤴⤴⤴」


大帝国ニッポンポン「エロゲーはリアルを置いてきてるから・・・」


病んでるとグレてる「エロゲーは都合が悪くなると周りから人がいなくなるんだ。いいね?」


突剣階級「エロゲーには厳しい虚空さんフォロワー」




「でも・・・二人っきりになりたいなんて・・・何かわかるかもしれません!」




ゲームを再開する。二人っきりになるということは智に何かみんなの前では言えないことを教えてくれるかもしれない。そう期待を込めて続きをプレイした。




二人は空き部屋に入る。そして二人で窓側まで移動した。雫は真剣な様子だった。




智「さっきは本当にごめん。僕も雫さんに話したいことがあって・・・」


雫「いえ・・・大丈夫です。私、ずっと智さんのことが気になってて」


智「え?僕のことを?」


雫「・・・はい。周りに気を配るところとか、細かなところに気づくところとか・・・知らなくてもいいことを知ってしまうところとか」




そう言って雫はショルダーバッグから一本のナイフを取り出した。


そしてナイフを右手に持ち構える。




雫「もうこうするしかないんです!そうしないと私が・・・私が殺されてしまうから!」


智「ちょっと待って!どうして?一体誰に殺されるっていんだ?!」


雫「私・・・まだ死にたくないから!」




雫はナイフを構え距離を詰めてきた。智は入口ドアに向かい、逃げて助けを呼ぼうと思った。誰の指示かは知らないが、大事になればどちらにせよ計画は丸つぶれになるだろう。


そうしてドアまで行きドアノブを回したのだが・・・




智「開かない?どうして!?」




ガチャガチャと何度も必死にドアノブを回すが開くことはない。


ドアの外には誰かがいるような気配がした。ドアを叩き、なんとか開けてもらえないかと必死に訴える。


そうしているうちに雫の刃が智の身体に突き刺さった。その様子に迷いはなかった。




どうにかして助けを呼ぼうとするがあまりの痛みに声が出ない。


その時にドアが開いた。智は誰かが気づいてくれたんだと思ってそこに居た人物の顔を見る。


その顔は笑っていた。




雫「これで・・・これでいいんでしょう!?」


「これでいい。ちゃんと約束は守るから」




その人物は微笑みながら言った。やがて智の身体は冷たくなっていった。


智の息の根が完全に止まったことを確認し、二人は死体を移動し始めた。




END08 共犯




「あああ・・・罠選択肢・・・この私を愚弄するんですかー!」




バレル「(ノ∀`)アチャー」


大帝国ニッポンポン「虚空蔵菩薩様怒りを鎮めてください('人`)」


マッソ「虚空蔵菩薩wwwww」


ステルス忍者「ブッダ?!ブッダナンデ?!」


ダイソン「釈迦とか仏陀とかwww」


ポッポ時計「これで真犯人がいることがわかったから収穫じゃない?」


平「倉庫から持ち出したのはナイフだったのか。それを見られたと思ったんだろうな」


†ガイア†「全員を皆殺しにするような犯人だからなぁ。そんな奴の言うこと聞いても約束を守るとはとても思えんが」


戦慄の旋律「どうやってあそこまで雫を精神的に追い詰めたんだろうね。”死”に怯えていたってことだから写真とか動画を見せたとかかな」


大正義「少しずつわかってくるの楽しいな。リアルタイムでやりたかった」




「うーん、見たことない選択肢が出るとつい選んじゃいますけど、今回みたいにバッドエンド直行の選択肢もあるんですね。なかなか業が深いゲームです」




病んでるとグレてる「まぁ、ただバッドエンドになるだけじゃなくて物語の背景が知れるし、無駄死にじゃないから」


マッソ「この物語を救うのがプレイヤーの役目ってことで」




「そうですね~。でもこんなに楽しいゲームがあるなんて知りませんでした。私、こんなに長く配信するの初めてです。皆さんついてきてますか?」




二階堂紅しょうが「こんなの長いのうちに入らないよ。そもそもついていけなくなったら退出してるし」


クソ汁「クリアまでやれwww」


並盛「上に同じ。ここまで来たらクリアまで眠れない配信でいいでしょ」




コメントを見た虚空さんは興奮しながら言った。




「クリアまで眠れない配信!ゲーム配信者っぽいです!」




気が付けば接続数が500人を超えていた。明日は学校が休みなので、虚空さんは本格的に”眠れない配信”に向けて気合を入れなおすことにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ