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幼なじみが殺された後、女の子達と仲良くなったけど、この中に幼なじみを殺した犯人がいる!?  作者:


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24.新たなつながり

当社比でPV増えたので頑張って投稿。誤字脱字気になる事など気軽にコメントなど聞いてください。

 その後、朱里の姿を見ないまま家に帰宅した。家に着いた俺はベッドに寝ころびスマホを確認すると俺のメッセージはまだ見られていないようだった。今忙しいのだろうか、それとも……。

 外ではカラスの鳴き声が響いていた。嫌な予感がした俺は慌てて飛び起きて、朱里の家へ向かう。家のすぐ近くにある為息を切らしながら朱里の家の前に着いた。

 呼吸を整えて、大きく息を吸った後、インターホンを押す。

 

 

 「はーい」


 朱里ではない女性の声がした。朱里のお母さんだろう。


 「すいません、杉下遥斗です。お久しぶりです」


 「ああ、遥斗君、久しぶりにね~、ちょっと待ってて」


 朱里のお母さんはインターホンを切って、玄関まで来てくれるみたいだ。スリッパの音がこちらに近付いてくる。ガチャッと音がしたと思ったら扉が開かれお母さんが出てきた。

 

 「遥斗君、どうしたの?」


 「い、いや、いつも一緒に下校してたんですけど、今日放課後寝てたら朱里がいなくてそれで連絡もつかなくて……」


 「あら~、そうなの?朱里まだ帰ってないわよ」


 朱里のお母さんの言葉で俺は固まってしまう。もしかしてすでに事件に巻き込まれてしまっているのではないかと考えたからだ。


 「そ、そうですか、今までこんな事なかったらちょっと心配になったので……。ご迷惑じゃなかったらなんですけど朱里が帰ってきたら連絡いただいても良いですか?」


 「まあ、どっかフラフラしてるだけだと思うけどね~、心配してくれてありがとう」


 

 そうして朱里の家から離れた俺は学校へと走り出した。スマホを見ると午後の5時を回っていたが、部活をしている生徒がまだ多くいるから学校は空いているはずだ。

 走って5分ほどで学校に着いた。案の定、校門は空いていた。グラウンドの方では野球部や陸上部の声で活気にあふれていた。

 俺はまっすぐ自分の教室へ向かった。校内だが慌てていた俺は廊下を走った。走ったおかげですぐに自分のクラスの前まで着いた。

 扉に手をかけた時、以前教室を開けた途端壁に吊るされていた朱里の姿を思い出し一瞬躊躇ってしまう。


 「いや、まさか、そんな事はないはず」


 俺は意を決して勢いよく扉を開ける。だが当たり前だが黒板の所に朱里が吊るされているなんてことはなかった。安心してため息をついた後、教室を見ると一人の生徒がいた。


 

 「あれ、加藤さん?」


 「す、杉下君、こんな時間に学校いるなんて珍しいね」


 加藤さんは以前、俺に進路希望調査表を届けてくれた女生徒だ。黒縁眼鏡で真面目そうな女の子という印象だ。


 「あ、いや~、ちょっと忘れ物をね」


 忘れ物などないが自分の机まで行き机の中を捜すふりをする。


 「加藤さんこそこんな時間までどうしたの?」


 「わ、私図書委員だから、図書館の本整理したらいしていたらこんな時間になっちゃってたんだ」


 加藤さんはえへへと笑っている。なるほど、図書委員か、見た目の印象通りだなと失礼な事を考えてしまった。心の中で加藤さんに謝る。


 「そうなんだ、図書委員も結構大変なんだね」


 「普通、そんなに大変な事もないんだけど、新しい本がたくさん来たりするとね」


 「なるほど、お疲れ様」


 加藤さんとは今までそんなに話したことがなかったが意外と話しやすいな。高橋さんや三波さん程活発ではないからかどことなく自分と似た雰囲気を感じるからだろうか。



 「杉下君はもう帰るの?」


 「あ、あ~、忘れもの学校に無かったからそうだね」


 目的の朱里が学校にいない以上仕方ないが家に帰るしかなさそうだ。


 「そ、それなら私と一緒に帰らない?」



 大人しそうな加藤さんから意外な提案をされた俺は驚いたがここで断るのも悪い気がする。


 「良いよ、加藤さんの家ってどこら辺なの?」


 「私、電車通学だから駅まで行くんだ」


 なるほど、まあ高校だし俺みたいな徒歩通勤のみという方が珍しいだろう。


 「そっか、まだ明るいから大丈夫だろうけど駅まで送るよ」


 「え、い、いいよ、杉下君の家の近くまでで大丈夫だから」


 「いやいや、大丈夫だから、加藤さんが準備出来たら帰ろうか」


 「あ、ご、ごめんね」


 加藤さんは慌てて通学カバンに教科書などを詰め込んでいる。俺は置き勉派なので偉いなあと感心する。


 「そんな慌てなくて大丈夫だよ。ゆっくり待つから」


 「私から誘ったのにごめんなさい」


 そんなやり取りを眺めていた視線があったのだが、この時の俺は気付かなかったんだ。

 その後、俺達二人は一緒に下校した。

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