私の1ページ_16
ピアスをつけてる男はチャラい。
そのうえ、艶のある黒髪がゆるくパーマされていて、眉が骨格にそって整えられていて、おしゃれな眼鏡をかけている男は真性にチャラい。
「好きな具は残す派なんだね」
私の食べている中華丼を見て、その真性チャラ男が言う。
先程、俺も中華丼にしたーと言いながら勝手に斜めむかいに座ったクラスメートである。今日は友人と講義がかぶらず一人で学食に来ていたため、一目を気にせず食べ進めてウズラの卵とキクラゲを残していた。言われたとおり好きなものである。
こいつが合流するなら普通に食べていればよかった。
「俺は一番最初に好きなものを食べる派」
そう言ってウズラの卵を嬉しそうにほおばった。