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女騎士育成記  作者: ベルベル
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園芸をしてみよう

エミリアさんが来てから一ヶ月。かなりのスピードで日本語を覚えている。

今では単語を並べて話せるくらいだ。


今日は休み。お店で植物の種を買ってきた。


「ただいまー」

「おかえり。イツキ、それ?」

「植物の「種」ですよ」

「たね?」

「ここから植物が生えてくるんです」


種から植物が生えてくる、とジェスチャーで伝えた。


「ああ、私、知ってる」

「エミリアさんもやってみますか?」

「私、これ、やる?」


やる事は分かったようだが、育てる、を知らなかったか。


「育てる」

「そだてる。」

「育ててみますか?」

「うん。」


そして、今回買った植物の名前は「ラディッシュ」または「二十日大根」。某戦闘民族のような名前だ。

小学校や幼稚園、どこかでみんな育てた事があるだろう。

簡単で育ちも早い。





まずは土。

プランターは標準サイズ。

プランターの底が隠れるくらいに赤玉土を敷く。

その上に培養土を入れる。

僕は、あまり知識が無いので簡単に使える培養土をいつも使う。


「ここに種を植えるんです」


植える、の意味を教えた。


「うえる。」


指の第1関節くらいの深さの穴を開ける。


「指のここくらいまで突っ込む。」

「つっこむ。」

「最後に土を被せてポンポンと」

「土、かぶせ…ぽんぽん」


次は追肥。固形の肥料をパラパラと撒けば収穫まで持つ。


「ぱらぱら…」


あとは水やり。乾燥すると辛くなるので、土を常に湿った状態にする。


「たっぷり水をあげる。」

「たっぷり…」

「これでよし、あとは置く場所ですね。日当たりのいい縁側にどうぞ」

「えんがわ…あそこ?」


うなずくと、置きに行った。


「この、らでぃっしゅ?、食べる?」

「食べられますよ」

「おいしい?」

「うん、とってもおいしいですよ」

「楽しみ」


嬉しそうだ。しかし、この二十日大根。本当は収穫まで一ヶ月以上かかる。僕も最初は騙された。


だが発芽自体は一週間程。どれくらい喜ぶだろうか。





~そして一週間後~


発芽までの一週間、朝の水やりの時のエミリアさんはずっと芽が出ない、芽が出ないと種を見つめていた。


朝、植物に水をやりに行った。


「おっ」


二十日大根が発芽している。エミリアさん、喜ぶだろうなぁ


「おはよう」

「おはようございます」


シャワーにも慣れたエミリアさん。蛇口を捻り、水をあげようとした時、発芽しているのに気づいた。


「い、イツキ!これ!」

「どうしました?」


目を輝かせながら芽を指差している。


「芽、出た!」

「おぉ、良かったじゃないですか!」

「うん!」


収穫まで3週間。収穫が楽しみだ。

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