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突撃隊との邂逅。副隊長はかなり強い

side士郎




「私の名前はヘカテーと言います!隊長!これからよろしくお願いします!!」


ここは訓練場だ。といってもあの任命式から数日が経ち、突撃隊の顔合わせをしている所だ。

隊員数十名の挨拶が終わり、副隊長のヘカテーの挨拶が終わったところで、遂に俺の挨拶となる


「えーっと、俺の名前をシロウと言う。以上だ」


隊員のぽかんとした顔がすごいな・・・全員同じ顔だぜ


「失礼・・・一応、突撃隊の隊長な筈だ。・・・そうぽかんとした顔をしないでくれ。・・・さて、俺は余所者だというぐらい、皆知ってるだろう?・・・その顔は知ってるようだな。俺は余所者で、戦も知らないど素人だ・・・だから、俺に戦とは何たるかを教えてくれ。その代わりとはなんだけど、俺は戦の時は、必ずお前たちを見捨てない!俺の命と犠牲に、お前たちが助かるなら、命を投げ捨てる覚悟だ。だから、戦を教えてくれ。俺を信じてくれ」


挨拶が終わると皆俺を見てくる・・・・?俺なんかやったっけ




「隊長!指示を下さい・・・皆待ってます」


ヘカテーがそっと耳打ちをしてくる・・・といっても、何を言えばいいんだか


「とりあえず、いつもと同じ訓練をしてくれ!その後、俺と対戦をしよう!」


兵たちは皆頷き、それぞれ、訓練を始める。


数時間すると、休憩時間になり、俺との訓練となった


「隊長!どうか俺に最初の訓練を施してください!」


威勢の良い兵(俺より年上だが)がものすごい勢いでこっちにくる


「わかった。・・・失礼だけど・・・名前は?」


さっき挨拶をしてくれたけど忘れてしまった。正直にそう白状すると


「サシューです!隊長!お願いします!!」


意外にイケメンなサシューと訓練をすることになった・・・緊張してきた・・・・



サシューの獲物は槍だった。縦横無尽に振り回す槍捌きは、流石、選りすぐりの兵を集めた突撃隊だけある

ルールは簡単、寸止めで武器は刃を潰してある物を使用すること

スキルの戦闘中の使用は禁止

の二つだ



訓練開始の銅鑼がなる




早速俺が動く

それに反応してサシューの槍が俺の左胸に狙いを付けて銀の軌跡を残して一閃する

だが・・・


「うぉおおおおおおおおおお!!」


右手の剣をサシューの槍にぶち当て、槍の切っ先を逸らし、間合いに入ろうとすると・・・


「させません!!」


サシューは逸らされた切っ先を自分のつかんだ手を軸として回転させ、石突きで間合いに入ろうとする俺の体を吹き飛ばそうとする


「!!やるな!」


とっさに左手の剣を掲げ、石突きの一撃を避けると体当たりを敢行する


「ぐっ!」


肩口からの体当たりを腹にモロに食らったため、サシューが倒れこむ。

そのまま、サシューが握っている槍を左手の剣で牽制しつつ、右手の剣をサシューの喉元に突きつける





「・・・・まいりました・・・・」


サシューはそう言うと立ち上がり


「やっぱり強いですね・・・手加減されてるのに一撃も当てれないなんて」


見抜かれてたのか・・・・


「流石に負けると隊長の面目が無いからな・・・さ、次は誰だれだ?」


わらわら、わらわら


隊員が一斉に来る中、一際早く来たのが


「隊長!どうか私に訓練を付けてください!」


ヘカテーだった・・・OH!ザッツビューティホー・・・すいません



ドーン

訓練開始の銅鑼がまたもや鳴る


ヘカテーは右手に剣、左手に盾・・・そして、剣には


能力付加エンチャントか?・・・ああ、魔法剣士か」


ヘカテーのスタイルは魔法剣士・・・戦闘前に武器に能力を付加して戦うスタイルだ


「・・・卑怯とは言わないでください。こうもしないと隊長には勝てませんから」


芝居掛った口調で青白く光る剣を軽く素振りする


「勝つ気かよ・・・負けられないなこれ・・・・」


右手と左手に剣を持ち、構える


「じゃあ・・・」


「それでは・・・」


「「勝負!!」」




「はぁああああああ!」


ヘカテーが一気に間合いを詰め、右手のエンチャント武器で俺に斬り付ける・・・エンチャントついてるんだから刃を潰したとか関係なくないか?・・・・そう思ってると、バリバリ、っと雷の音がする。


(雷のエンチャとか洒落になんなくね?)


ヘカテーの洒落にならない一撃を右手の剣で弾く、それと同時に左の剣をヘカテーの首目掛けて斬り付ける。


「うおおおおおおお!!」


裂帛の気合で斬り付けるが、さすが副隊長、盾で軽くかわされてしまう

キィンッ!


「隊長の一撃は重くて速いですね・・・負けられません!」


一度間合いを離す俺ら


(油断しているな・・・)


間合いが離れた瞬間、ヘカテーに隙が見られた。このチャンスを逃すはずを俺が見逃すはずもなく


「ヘカテー・・・覚悟!」


そう言うと共に両手の剣をヘカテー目掛けて投擲する


「!?・・・しまった!!」


ヘカテーは突然のことでつい、弾いてしまった

弾いてしまった時にはもう遅い、無手のまま蛇のように間合いに入った俺を見てヘカテーは


「そうはさせません!!」


必死に盾を構え、後ろに下がる・・・・・が、


「掛ったな!」


右太ももから抜き出した短刀を投げつける(刃は潰してある)

その数十本

弾丸よりも早い短刀は狙いたがわず、ヘカテーの右手と右足に殺到する


「ぐぅ!・・・」


苦悶の呻き声をヘカテーがあげるが関係はない


「終わりだ!」

中国拳法の極意、縮地がついにヘカテーを捉える

一足で10mを詰める足捌きにヘカテーも驚愕の表情を浮かべる


「レスト!!!!」


鉄の固い感触を拳に感じながら、ヘカテーを吹き飛ば・・・・・す直前で止める


「俺の勝ちだな」


「ええ・・・そして私の負けです」


ヘカテーは姿勢を正し


「隊長!ありがとうございました!!」


清々しい顔で挨拶をした


「すげぇ・・・副隊長を一捻りだぜ・・・・普通に俺らじゃ敵わなかったのに・・・」


「流石、フェルグス隊長をスキルなしで倒した人より強いといわれる方だ」


「俺たちも、もっともっと強くなるぞ!」


周りからは、この戦闘がいい刺激になったのか、口々にやる気を感じさせる言葉が出る


「隊長!今度は俺を!」


「いや、俺を鍛えてください!」


「!じゃあ、俺も鍛えてください!」


隊員は全員目が爛々としており、やる気が感じられた


「よし!じゃあやるか!!」


俺はそれに、全力で応えるだけだ


訓練一日目

終了





縮地法という、中国四千年の歴史で、すごい部類に入る技を早速披露

縮地法はスキルではなく、完全に士郎の技です

チートデスカラ仕方がないということで


士郎は投擲術は持っていませんので、まぁ、弓道の集中力が出たということで

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