闘技場三回戦目開戦の時
感想やら評価待ってマッスル
sideヘカテー
隊長に変なことを言われたときは驚いたが・・・隊長が気に入ってくれているんだったら、この口調も悪くないと思った
しかし、控え室では相変わらず、混沌とした様相だった
「士郎!覚悟!!」
「えっ?うおっ!リオ様!どうなされました(サクッ!)ハンブラビ!」
・・・隊長のご冥福を祈りまして、黙祷
あの後の残骸はマーリン隊直属の始末屋が美味しく頂きました。(主に改造として)
・・・・おっと、次が試合のようだ。私は早く行かなくては、っと相手は誰だ?
「さぁ!第二戦が始まりました!まず、一人目の紹介は!元突撃隊隊長、ヘカテー!・・・その剣は曇ることなく、能力付加は並の魔術師では真似することが出来ない。最強の努力家だーーー!!
そして!その相手は、ヘカテーが出なければ優勝候補に上がっていた!街人Bだーーーーーー!
さぁ、大波乱を巻き起こすことが出来るのか?それとも、ヘカテーが軽く捻るのか?第二戦!開始!!!」
ポクポクポク・チーン
と言われても、正直言って武人として相手になるわけが無く街人Bは容易く剣の錆になった
さぁ、隊長は見てくれたのだろうか?
そう心を踊らせながら隊長や、奨殿が集まる所に行くと
「大体貴方は分かっているのですか?士郎!聞いているのですか!私は元から貴方のことが(モゴモゴ)でしたんですし!
貴方は国で一位二位を争うほどの将軍ですよ!?勝手に出歩かれて暗殺でもされたらどうするのですか!とても心配したのですよ!?・・・・クドクド」
「わふー」
説教中だったので試合は見てもらえなかったようだ。?そういえば誰か足りないような?
「ヘカテー殿、奨だったら試合です。此方で見られてはどうでしょう?最近の道具で遠見の魔術を利用した物らしいですけど・・・今始まりましたよ?」
・・・奨殿の相手は一見隙きの無い構えだが・・・奨殿の相手ではない
試合が開始して一瞬で相手の喉元にナイフを突きつけて勝ち
目を離さなかったはずなのに一度奨殿が見えなかった・・・やはり、あの二人は別格ということなのでしょうか
今度の試合はこのメンバーの中で誰も出ないようだ・・・その間に話していようではないでしょうか
世間話やら、隊長の・・・その、好きなタイプを聞いているうちにどんどん時間が過ぎてゆく
「奨!貴方は士郎に変なことを吹き込みましたね!?いざ!覚悟!!」
「まだまだ甘い、そんな動きで捕まっていたら暗殺者としてやっていけないな・・・なっ!フェルグス!お前もか!(ドゴ!)おのれ!フェルグ・・・(ドサリ)」
「ありがとうございます。フェルグス。貴方の協力がなければ、奨は捕まえれなかったでしょう。」
「礼は要らない。それよりも、我が主が戦うようだ。そこの細切れ肉は(決して奨ではありません。決して)掃除しておこう。」
「感謝します・・・どうやら始まったようですが、・・・イシュタル殿!その細切れ肉に触れてはなりません!(奨では以下省略)」
「ですが!このままでは繁殖するかと!」
「・・・たしかにそうですね、二人に増えるといけませんし」
「君たちは少し情というものを手に入れたほうがいいのではないかな?・・・・っと、流石主、魔術の冴えは衰えていないようだ。・・・・早く片付けなくていけないようだ。始末屋を呼べ!」・・・美味しく頂きました・・・主に始末屋が改造として
side士郎
説教が終わった頃には、ずいぶん進んでいた
イシュタルとフェルグスも簡単に勝ち進み、二回戦も全員突破して、遂にメンバー同士が当たる事になってしまった
俺とリオだ
・・・・手加減は・・・・出来ないよな。
「さぁ!この大会は大詰め!第三回戦目!麗人リオと!
男の敵!士郎です!!!」
あるぇ?男の敵って何?美味しいの?俺にはさっぱり理解出来ないZE☆
「第三回戦目・・・開始!!」
周囲が湧き上がる
やはり、この国の将軍同士になるとレベルの高い対決になるのだろう
周囲の観客もそれを理解しているのか、テンションがめっちゃ高い
「士郎・・・手加減は禁物です。手加減したら・・・分かってますよね?」
「サーイエッサー!・・・・冗談は此処迄だ。行くぞ、リオ」
「では、勝負!」
会話もそこそこに、俺とリオの対決が始まる。
最初に動いたのはリオ。身の丈に迫る大剣で次々に俺の急所を狙う。
その悉くを躱し、いなし、時に真っ向から迎撃する
打ち合うこと数十合、息を切らせているのはリオだった
それもそのはず、彼女は士郎よりもたくさん動き、獲物を振るい、そして何よりも女性の体力の無さが遂に此処で出た
「はぁああああああ!!」
「遅い!!」
そして、リオの剣が鈍った瞬間、俺が動く
リオの首を狙った一撃を剣で躱し、それと同時に左手の剣で開いている胴を一閃する
「っ!!」
しかし、リオは持ち前の敏捷を武器に無理やり剣を戻し、弾く
だが、それこそが目的だ
左手で一閃した瞬間、一回転し、左手で斬りつける。その一撃をリオはまたも弾く
その勢いを使って右手の剣を逆手に持ち、斬りつける。そのまま左手の剣を逆手に持ち替え、斬りつける
そして、ラッシュに移行、合計十二の剣戟を全て避けられるように斬りつける
そして、防御が終わったリオの剣が攻勢に転じる
その数五十四の剣戟の中
数多の軌跡を引きながら、剣は動く
やがて、その時は訪れる
俺の、苦肉の一撃の合間、左肩が│空く《・・》。その瞬間、リオの大剣が容赦なく、降り注いだ
このまま、勝負は決するかと思われたが、士郎の剣は元より護りの剣
勝負のつかない試合に勝ち続けた秘訣は唯一つ。
死中に活を見出す戦法
劣勢の中では、相手に心理的な油断、慢心が出る
その中で、相手との勝負が付くようなチャンスを見逃せるものか
リオはまんまと、士郎の作戦に嵌ったのだ
・・・リオがその失態に気付いたのは、既に剣を振るった後だった
(・・・士郎が簡単に隙を見せるのか?いいや、其の様な筈がない。では何故、隙を見せた?決まっている、わざとそこを打たせるために決まっている!)
リオはそれに気付いた瞬間、剣を振るう両腕に力をいれる
それは剣を止めるための力ではない。そんなこと、達人でも不可能だ
では、何をする?
簡単だ。より早く、速く、疾く、剣をふるい、守られる前に士郎の左肩を切り裂く
その為に、全ての感覚を両腕に、この瞬間に勝負が決すると、確信しながら、剣速を加速させた
だが、剣が振るわれるよりほんの少し前、既に左肩に狙った一撃を見透かすような守りの剣が出されていた
キィンッ!!
甲高い音が響き渡る
それは、士郎の皮の防具から出た音でもなく
右手の剣がリオの必殺だった筈の剣を弾いた音だった
その隙は、致命的で
リオほどの剣士であれば、すぐにそれは気づいた
そして、士郎は嗤う
右手の剣は、弾いた瞬間に弾丸よりも速くリオの剣を封じ
左手の剣は、リオの喉元に光よりも速く突き付けられた
「・・・・・・はっ!・・・勝者!士郎!!」
司会の人も見とれるような攻防の末、勝負は決した
戦闘シーンが難しいあるね?