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2話


「よーやく来たわね、遅いわよムロンド」


「スマンスマン少々遊んできたわ」


ムロンドと呼ばれた男は一見人のよさそうな顔をした中年の男だがその身にはピリピリとした周囲を切り裂くような威圧感を纏っている


「ヤス!ムロンドが戻ってきたわよ!」


声を上げた女は完璧すぎるほどに整った容姿を持ち張り裂けそうなほどのプロポーションではあるが、それよりも目に付くのは美しすぎる髪、金色とも銀色ともつかない色で光の加減により七色に輝いている


「ムロンド大丈夫?」


洞窟から出てきたのは、中肉中背でイケメンでも不細工でもないまさに普通中の普通の容姿を持った黒髪の男


「ははっあんなやつら何でもないわ」


ムロンドはいたずらっ子のような無邪気な笑顔を見せた


「ところでどれくらい取れたの?」


「かなり取れたよポイニー。2人が腹いっぱい食べても2、3年はもつと思う」


それを聞くと2人は笑顔を見せハイタッチをした


「さっそく食べる?」


「「もちろん!!!」」


<特殊スキル 異世界飯召喚>


何もなかった空間に突如として100を超えるであろう料理が出現した


「トンポーローはワシが食うぞ!」


「ふわふわ卵のオムライス美味しそう!」


2人は飛びつくようにして料理を喰らい始めた


この世界では生きることに必死で手間をかけた料理は多くない。日本で食べられるものに比べてあまりにもおおざっぱだ。だからこそ美味い。本来食べることが出来ないものを食べれる。それもチートだ、そして幸福だ


「うお!相変わらず蕩けるような肉だ。しかも味がしみ込んどる」


「とろとろで美味しいーーー!トマトの酸味と香りが最高」


ムロンドもポイニーも夢中になってかっ込んでいるのを見てるとこっちも嬉しくなってくる


「僕は冷やし中華にしよう」


平凡少年の名前は長谷部はせべ 康夫やすお


彼の特殊スキル「異世界飯召喚」は文字通り異世界の飯を召喚することができる。ただしそれには莫大なエネルギーを必要とする


だから奪ったのだ

彼のもう一つの特殊スキル「強奪」

他者のスキルを奪う能力。これによって勇者一行からスキルを奪ってそれをエネルギーへと変換した


だからこそムロンドと呼ばれた黒龍は勇者一行を誘き寄せた。勇者を得たテンスター国は増長している、姿を見せれば討伐しに来ると確信していた。そして強奪に必要な時間稼ぎをした、万が一にも長谷部に気が付かれてはならない。そして強奪完了を知らせるのがポイニーの役目


三人はチートを得て驕り高ぶった人間に灸をすえこの世に平安をもたらすという大義名分を持った飯食い


「チームスキル飯」だ

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