台風(二百文字小説) 作者: りったん 掲載日:2018/08/27 「もしもし、母さん?」 「お前かい。どうしたんだい?」 「台風が近づいているので、避難する必要があるから、振り込んで欲しいんだ」 「そうかい、大変だね。気をつけて避難するんだよ」 「ちょっと! 切らないでよ。振り込み、してくれるんだよね?」 「無事に避難できたら、振り込むよ」 「それじゃ遅いんだよ! 避難生活するための必需品が欲しいんだよ!」 しかし、すでに母は通話を切っていた。息子は仕方なく受話器を置いたそうな。