第1回:腕輪
登場人物の氏名を改めました。
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ある森の中を2人の男が歩いている。1人は年齢が30くらいで身長がおよそ180センチ、がっちりした体形をしている。彼の名は菊永剛という。もう1人は年齢が25くらいで身長がおよそ170センチ、スリムだが筋肉質の体形をしている。彼の名は桜野勇という。
「兄貴、まだ見つからないな」と桜野が言う。
「この辺りのはずなんだが」と菊永が答える。
もうしばらく歩くと、「あったぞ」と菊永が叫ぶ。2人の目の前には洞窟があった。2人は洞窟の中に入り、奥に進む。1番奥まで行くと、前方の壁に人間の右手の浮彫があった。桜野はその浮彫に自分の右手を重ねた。すると、桜野の体全体が黄金の光に包まれる。光のまぶしさに桜野は目を開けてはいられなくなる。そして、桜野の姿が消えた。
菊永は驚き、「勇、どこだ?」と言って、辺りを見渡すが桜野がいる様子はない。菊永は浮彫に自分の右手を重ねた。すると、菊永の体全体が黄金の光に包まれる。光のまぶしさに菊永は目を開けてはいられなくなる。
1分くらいたって菊永が目を開けると、もといたところよりももっと広い洞窟のような場所にいることに気付く。そして、桜野がいることに気付く。
「勇、ここにいたのか」
「兄貴、ここはどこだろう」
すると、2人の前に神社の巫女のような服装をした若い女性が現れる。その女性は落ち着いた口調で、「お待ちしていました。これをおふたりにお渡しします」と言って、2つの腕輪を載せた三方を菊永のほうに差し出した。
「これを俺たちに?」と菊永が言うと、「青のほうはあなたに、赤のほうはもうひとりの方に」とその女性は言った。
菊永と桜野は言われた通り、三方からそれぞれ腕輪を取り上げた。すると、三方は跡形もなく消えてしまった。
「腕輪を左腕にはめてください」とその女性が言ったので、2人はその通りにした。それを見て、女性は満足したような表情をして、懐から巻物を取り出して菊永に渡した。
また菊永と桜野の体全体が黄金の光に包まれる。およそ1分後2人はもといた浮彫のある洞窟にもどっていた。
「俺たち夢を見てたのかな」と菊永が言うと、「夢じゃない。腕輪がある」と菊永は力強い口調で言った。