#2 ・・・戦女神
「・・・うぐ・・・。ここは・・・?」
少し体が痛むが、起き上がって辺りを見回す。
俺は、とても巨大な聖堂の様な所にいた。
ステンドグラスは割れ、建造物もほとんど壊れていて、お世辞にも綺麗とは言えなかった。
唯一、綺麗に残っていたのは、ちょうど聖堂の真ん中の地面にあった、女神像だけだった。
「何だ?こりゃぁ・・・?」
なんとなく、なんとなく手を触れた。
なぜかは俺にもわからない。でも、触れなきゃいけないと思ったんだ。
「!?」ピカッ
手が触れた途端に、女神像が強烈な光を放ち始めた。
・・・これってやばくね?
「と、とりあえず物陰から・・・」
「あー、その必要はないわ。」
俺が背を向けたとたん、光の中から声がした。
「・・・お前は?」
「私?ああ、光に包まれたままじゃ分かんないわね。」
光っていた人がそう言うと、光が消えた。
そこにいたのはブロンドヘアーでロングの外国人みたいな人だった。
・・・正直言って、とても綺麗だった。
「まず、あなたの名前を教えて?」
「あ、えと、八十神エビスっていいます。」
「あら?改まらなくてもいいのよ?私の名前はアテナ。神よ。」
「神・・・?」
「うん、そう。神。さっきはありがとね」
「・・・ありがとう?」
「えっとね。仕事も無くなって、暇だったから、森で寝てたのよ。そしたらなぜか石になっちゃってたの。」
「で、そこに俺が来たと。」
「そういうこと。全く、誰がやったのかしらね?見つけ次第ぶっ飛ばしてやるわ。」
「何がなんだかよく分からないな。・・・!!」
何かいる!?