美しきドラキュラ城
4話です。
ルーナの父登場か!?
クレア達はルーナの家、吸血鬼の城へに向かっていた。
『(どんなとこなのかな〜、やっぱすごい怖い感じなのかな?)』
そんなことを考えていると、むこうから人間の親子が歩いてきた。
ルーナはそれを見るとすぐクレアの後ろに隠れてしまった。
「こんにちは」
とお母さんと思われる人が挨拶してきた。
『こんにちは』
「こんなところを子供だけで歩くのはだめよ……。最近吸血鬼が現れたって噂よ……。なんでも、子供をさらおうとしたとか……。うちの子も心配で……」
「大丈夫だよ! 俺が退治するからさ!」
クレアは言い返そうとしたが、それをルーナは服を引っ張り止めた……。
『そうですかでは気おつけます……』
そう言ってクレア達はその親子と別れた。
「………」
ルーナはまだおびえているようだ……。
『大丈夫だよ、ルーナにはそんな気がなかったんだから……、それに今のルーナは、私とルークがついてるんだよ?』
そうクレアが言うと、少し落ち着いたようだ。人間は自分たちと少し違うだけで化け物扱いをしてしまう……。確かに化け物には悪いものだっている。しかし、悪いものばかりだとは思わない方がいいとクレアはそう思った。
「そろそろだよ……、見えた!」
ルーナが指差した先には、吸血鬼がすんでいるとは思えないような、きれいなお城が目の前に見えた。
『これが吸血鬼のお城?』
「うん……、お父様が怖い外見はいやだって……」
「優しいお父さんなんですね〜」
門の前までくるとさらに細かいところまで見えてきた。
近くで見るとさらにきれいで、天使やロザリオの模様が描かれていた。本当に吸血鬼がすんでいるお城なのかな。にしてはとても綺麗……、見とれちゃう……。
見とれている間にルーナは門を叩いていた。
「ミリアン……、ただいま……」
すると、門が勢いよく開いて、中からでてきたのは真っ赤なふわっとしたショートヘアーの髪に真っ赤な目の元気の良さそうなメイドさん。
「ルーナ様〜。お帰りなさいませ〜! なかなか帰ってこないから心配しましたよ! で、人間のお友達はできましたか? あ、もしかしてそちらの方々ですか!?」
「うん……、クレアとタータ族のルーク……」
「私はお嬢様やご主人様の身の回りのお世話をさせていただいてるミリアンと申します。にしてもお嬢様? まだ魔力を持っていないのに、タータ族などのホルストが見えるのですか?」
『ホルスト?』
「ホルストって言うのは、人間ではない魔物や妖精のことを言うんですよ。吸血鬼や僕らのタータ族もホルストの一種なんですよ」
『(初めて知った……)』
「でも、クレア様もホルストが見えるようですね。何かそちらのことに関係でも?」
『いえ、私にもよくわからなくて……』
「そうなんですか……、まあこんな話はおしまいにして、そろそろお昼時ですし今日はお食事をしていかれてはどうですか?」
「うん……、そうしていって……」
「『やった〜!』」
城の中はやっぱり綺麗……、花が飾られていたり、レッドカーペットが当たり前のように引いてある、まるでおとぎ話のお城みたい……。
「さあ、ここがお食事の間ですよ。ご主人様ももうお待ちですよ」
『(ルーナのお父さんってどんな人だろう……)」
ドアを開けるとそこは、おおきなお城にあるような長い机にたくさんのいす……、こんなとこで二人で食事をしてるのかな? そしてその奥にいるのは……、とても優しそうな男の人だった。
「おかえり、ルーナ……。そちらの方々はお友達かな。私はルーナの父でギースと言います。ようこそ我が城へ」
「ただいま……お父様」
『初めまして、クレア・ウォーカーです」
「僕は、タータ族のルークです」
ルーナのお父さんはルーナとよく似ていて、茶色のちょっと長い髪に真っ赤な目……、でもとってもあったかい感じがする……。
「ささ、どうぞ食事を楽しんで下さい」
話しているうちに、ギースさんやミリアンさんとも仲良くなって今日は泊まることになった……。
ギースさんや、ミリアンさんと話してるルーナを見てると家族って感じがするな……。
さて、お泊まりです!
ギースさんの名前を悩みましたね〜
さてこれからどうなるのでしょうか……。