表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
兄が遺した光と影~28歳の叔父と15歳の姪の秘密~  作者: MCdragon


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

7/13

第七章:秘密の共犯者

真美の風邪が治った後も、二人の関係は、あの夜を境に完全に変わってしまった。

以前は、俺が一方的に真美を「守るべき姪」と見ていたが、今は違う。

真美は、俺の抱える欲望の深さに、完全に気づいている。

そして、それを静かに受け入れ、時には利用しているようだった。

真美の部屋のドアは、以前のように固く閉ざされることはなくなった。

夜、俺がデザインの仕事でリビングにいると、真美は、わざとだらしなく、しかし、どこか誘うような格好で部屋から出てくることが増えた。

例えば、丈の短いTシャツに、薄手のハーフパンツ。

動くたびに、しなやかな素肌が垣間見える。


「喉が渇いちゃって」


そう言って、キッチンで水を飲む真美の背中を、俺は、パソコンのモニター越しに、見つめてしまう。

俺が視線を送っていることを、彼女は知っている。

その証拠に、彼女はゆっくりと、まるで時間が止まったかのように、首を傾げ、俺の視線を受け止めるのだ。

ある週末の昼下がり。

俺がリビングで横になって読書をしていると、真美が、リビングに入ってきた。


「おじさん、テレビ、つけてもいい?」

「ああ、いいぞ」


真美は、リモコンを操作した後、なぜか、俺の足元、ソファの端に、体育座りで座った。

その体勢では、彼女の制服ではない私服のスカートの裾から、僅かに、太ももが見える。

俺は、意識的に視線を本に集中させようとするが、ページに並んだ文字が、まるで意味を持たない記号のように見えた。


「ねえ、おじさん。お父さんのこと、話してもいい?」


真美は、突然、そう切り出した。


「ああ、もちろん」


真美は、兄との思い出を語り始めた。

兄が真美のために奮闘した、不器用で温かい記憶。

俺は、真美の髪を、そっと撫でた。


「兄さんは、真美のことを、本当に愛していたよ」


その瞬間、真美は、ふいに体育座めから膝を崩し、俺の太ももに、頭を乗せてきた。


「……知ってる。だから、おじさんも、私を大事にしてくれるんだよね」


俺の体は、一瞬で硬直した。

真美の髪の毛が、俺の肌をくすぐる。

俺の理性は、もう、ほとんど機能していなかった。

残っているのは、彼女を抱きしめたいという、抗いがたい衝動だけだ。

俺は、真美の細い肩に、手を置いた。


「真美……、俺は、お前の叔父で……」

「血、繋がってないじゃん」


彼女の声は、静かだった。

まるで、真実を告げるかのように。

俺たちの間の、社会的な壁、「叔父と姪」という建前を、この一言で、真美は、完全に破壊した。


「俺は、お前の親代わりなんだ」


俺は、震える声で抵抗した。

真美は、俺の太ももに顔を押し付けたまま、「じゃあ、父さんみたいに、頭、撫でてよ」と、囁いた。

その瞬間、俺は、ついに、一線を越えてしまったのだと悟った。

俺は、姪の哀しみに寄り添うという大義名分のもと、自分の卑しい欲望を叶えようとしている。

俺は、真美の頭を、優しく、何度も何度も撫でた。

それは、父が娘にする仕草ではなく、まるで、愛しい女性を扱うかのような、優しく、熱を帯びた手つきだった。

真美は、満足したように、目を閉じた。

俺たち二人は、血の繋がりがないという真実を盾に、叔父と姪という社会的な境界線を、完全に踏み越えた、秘密の共犯者となった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ