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兄が遺した光と影~28歳の叔父と15歳の姪の秘密~  作者: MCdragon


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第四章:触れてしまった夜

俺たちの生活は、徐々に新しい日常へと移行しつつあった。

真美は、表面上は平静を取り戻し、学校生活にも適応しているように見えた。

だが、時折、ふと見せる虚ろな瞳が、彼女の心の傷の深さを物語っていた。

俺は、彼女に家族の温かさを与えなければならないと強く意識していた。

兄の代わりとして、保護者として。

だが、俺が彼女を見る視線に、いつしか、叔父としてのそれではない、一人の女を見る視線が混じり始めていることに、気づかないふりをするのが難しくなっていた。

真美は、急速に女性へと変化していた。

元々整った顔立ちをしていたが、この数ヶ月で、その輪郭はシャープさを増し、子供っぽさが抜け、思春期特有の、瑞々しく、どこか妖艶な魅力を放ち始めていた。

ある日の夕食後、リビングで一緒にテレビを観ていたときのことだ。

真美は、ソファで俺の隣に座り、無意識のように俺の太ももに、自分の細い足を載せた。

俺は一瞬、心臓が跳ね上がった。


「真美?」

「……ごめん、寒いから」


彼女はそう言って、足を引っ込めたが、その時、俺の皮膚に残った真美の足の微かな温もりが、俺の理性を揺さぶった。

その夜、俺はシャワーを浴びるために脱いだ自分の服に、真美が着ていた服の微かな柔軟剤の匂いが移っているのを感じ、激しい動揺を覚えた。

そして、事件は、突然、起こった。

その晩、激しい雷雨が街を襲っていた。

午前3時。

俺は大きな雷鳴で目を覚まし、ふと、真美の部屋の方を見た。


「キャッ!」


甲高い悲鳴が、壁越しに聞こえた。俺は一瞬でベッドから飛び出し、真美の部屋のドアを叩いた。


「真美!どうした!」


ドアは開いていた。

真美は、ベッドの上で膝を抱え、ひどく震えていた。

顔は青ざめ、目には恐怖の色が浮かんでいる。


「お、おじさん……、怖くて……」


彼女は、まるで幼子のように助けを求めていた。

両親を失った事故の夜、雷雨だったのかもしれない、と俺は察した。


「大丈夫だ。雷だ。何も怖くない」


俺はそう言って、ベッドの端に座り、真美の背中をそっと撫でた。

その瞬間、真美はたまらず、俺の胸に飛び込んできた。


「うわぁ……!」


真美の柔らかい身体が、俺の胸に強く押し付けられた。

俺の背中に回された真美の腕の感触、濡れた髪から漂う甘い匂い、震える肩の感触。

それは、純粋な「保護」という枠を、完全に逸脱していた。

俺は、強く抱きしめ返すことができなかった。

触れてはいけないものに触れてしまった、という、猛烈な背徳感と、その背徳感がもたらす、底知れない快感に、体が麻痺したからだ。


「……真美、落ち着け」


俺は、震える声でそう言い、彼女の背中を、まるで、触れるのを恐れるように、軽く叩いた。

だが、その手の動きは、やがて、彼女の華奢な背筋から肩甲骨へと、無意識の軌跡を描き始めていた。

真美は、俺のTシャツを強く掴み、顔を埋めたまま、啜り泣いていた。

雷鳴が轟くたびに、彼女の身体が跳ね、その度に、俺たちの身体は、より強く密着した。

このまま、一線を越えてしまうのではないか。

俺の頭の中で、理性と本能が、血を吐くような戦いを始めた。

理性は、「やめろ、兄さんの娘だ、犯罪だ」と叫ぶ。

本能は、「血は繋がっていない、彼女は俺を求めている、今だけは」と囁く。

数十分後、雷が遠ざかり、真美の震えが収まった。


「……ごめん、おじさん」


真美は顔を上げ、涙で濡れた瞳で、俺を見つめた。

その瞳は、恐怖だけではなく、何か、期待のようなものを含んでいるように見えた。

俺は、まるで熱い鉄を突きつけられたように、慌てて彼女から身体を離した。


「大丈夫だ。もう、部屋に戻るよ。おやすみ」


そう言い残し、俺は、逃げるように自分の部屋に戻った。

自分のベッドに戻っても、俺の胸の鼓動は激しく、真美の身体の残像が、網膜に焼き付いて離れなかった。


(俺は、一線を越える寸前だった……。いや、あの接触は、もうすでに、心の境界線を越えてしまったのではないか)

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