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土曜日出せるか分からないので、一応出します
「カーリック様?どうしてこんな所に……」
明かりの少ない暗い庭園より、パーティー会場の方が何倍も楽しいだろうに。
「それはこっちのセリフ。どうしてここにいるんだい?入学パーティーは?」
「えっと、行く時にここを見たら行きたくなっちゃって……あと人が多すぎて…」
「吃驚しちゃった?」
「……はい」
何故こう心を見透かしてくるのか。心が読めてるのかなぁ……?
「と、ところでカーリック様は何故ここに?」
「私もリアと同じだよ。あそこに居ると色んな人が寄ってたかってまるで自由がない。窮屈すぎてここに来たんだよ」
笑いながら言っているが、きっと言葉で表されるよりもっとずっと多くの人がカーリック様と近づきたいんだ。大変だよね、色んな人と接するんだもん。
(私と違って、カーリック様はちゃんとしている)
「そういえば、その腕輪に髪飾りってさ私が送ったやつだよね、とても似合っているよ。すごい可愛い」
「は、かわ、ぇ、あ」
(いいい今、今可愛いって……?!い、いやいや、腕輪のことよね、そう、私に言ってないわよ!!自惚れるなぁ〜〜〜!!)
すっごい顔が赤い自信がある。いや、きっと耳まで真っ赤だろう。そんな私を見てか、カーリック様の笑い声が小さく聞こえた。
「ぅぁ〜、そっそうですよね!この腕輪とっても可愛いです!私には勿体ないぐらいですよ」
「ふは、そういうことにしておくよ。本当、俺以外に見せられないな……」
「……?何か言いましたか?」
「いや?何も言ってないよ」
「あっ!見てくださいこのお花。懐かしくないですか?」
今私は、カーリック様と庭園を散歩している。そのまま帰ろうかと思ったのだが、お花が見たくなってしまったのでもう少しここに居ると言うと、カーリック様が自分も一緒に見ると言ってくれたのだ。
「あぁ、その花懐かしいね。昔リアがその花を大量につんできて僕にくれたっけ。名前は確かーー」
「アザレアですね。あの日はお母様達にこっぴどく叱られました」
懐かしい思い出が蘇ってくる。そのどれもが、カーリック様とのものだったのは、やっぱりずっと一緒にいたからだろうか。
「あ、もうパーティーが終わったようだね」
「えっ、もうですか?嘘、そんな経っていないと思ってたのに」
「私も、リアと話すのが楽しくて時間を忘れてたよ。僕らも帰ろうか」
「はい、それではまた今度」
カーリック様の傍から離れるのは少し寂しいけど、帰らなきゃだもんね。そう思いくるりと離れようとした瞬間、私の目の前にはカーリック様の顔と、私の手が映っていた。
(この手の甲に感じる柔らかい感触は、ーー)
「……ひょえ」
顔がみるみる赤くなるのを感じる。早く手を引っ込めないとと思うのに、私の手を持つカーリック様の力が強くてビクともしない。なんなら、この反応を見てなのかカーリック様は場所を変えて内手首にまで口付けをする。
(心臓が、持たない……!!)
「ひゃぁ」
チウと手首に刺されたような小さい痛みが入る。そして、やっと私の手首達は解放された。
「可愛い」
「ぇ、な、なんでぇ……」
(な、なんかこの一年ですっごい大人になってる……)
私なんて今半泣き状態なのに。男の人ってみんなこんな感じなのかな……?怖……
「……そういえば、その制服のシミって何?」ま
「これですか?あー、ご飯を食べる時にこぼしてしまって……まぁ洗濯すれば落ちると思うので大丈夫です!」
「ふーん、そっか。じゃあ、気をつけて帰ってね。今度またこうしてゆっくり話したいな」
「はい、また今度ゆっくり話しましょう!ではお休みなさい、カーリック様」
「あぁ、そちらこそ、リア」
その声には確かに熱がこもっていた。リアが気づく事はないけれど。
次回カーリック様視点です




