第37章 マナティーがいた夏 (後編)
全国読書感想文コンクール課題図書高学年の部「マナティーがいた夏」ほるぷ読み物シリーズ セカイの窓 エヴァン・グリフィス 多賀谷正子訳 ほるぷ出版 ISBN978-4-593-10430-7
本を読むときって、好きな表現とかあれって思ったところに印を付けたくなりますよね。教科書だったらきっとほめられるんでしょうけど、マーカーでなぞったり、書き込みをしたりしたら、お借りした本とか人の物だったらダメですよね。買った本だったらそうしますけど、とにかく付箋ですね。この本も付箋だらけでした。
第37章 マナティーがいた夏 (後編)
「じゃ認知症。認知症っていってもアルツハイマー型というのもあるけど、おじいさんはアルツハイマーって書いてあったよね。」
「それ、『わたしは食べるのが下手』であった摂食障害と拒食症みたいなものね。」
「もう少し詳しくいうと摂食障害は状態であって必ずしも病名ではないけど、拒食症は病名ね。認知症も病名だから、アルツハイマー型認知症を含めた病名の総称的な病名ということになるね。」
「ややこしいがそうだと思う。ネットで見てみる?」
「うん。」
(カチャカチャカチャッ、カチッ)
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・認知症とは脳の機能が低下し、物忘れや判断力・思考力の低下などが起こる病気
・認知症にはアルツハイマー病、脳血管性認知症、レビー小体型認知症など様々なものがある
・アルツハイマー型認知症は脳内にアミロイドβ(ベータ)というタンパク質が蓄積し、神経細胞が死滅することで脳が萎縮し、記憶障害が進行していく
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「そういえばお婆ちゃんの従姉妹がアルツハイマー病になって、物忘れがひどくなってきたんだって。まだ若いんだけどね。でね、訪ねていったうちのお婆ちゃんに『おめさん、だれだっけかね?』て聞くんだって。従姉妹だよって説明するんだけど、10分も経たないうちにまた『おめさん、だれだっけかね?』って聞くんだって。身近な人のことまで忘れてしまうってお婆ちゃんは言ってた。ピーターはトミーにアルツハイマー病のおじいちゃんを内緒にしてるからトミーを家に入れないんだ。恥ずかしいって。」
「偏見だと思うけど、私たちはまだ当事者とか関係者じゃないから冷めた目で見ている。でも、祖父が認知症になったらどうだろう。通子に堂々と『おめさん、だれだっけかね?』って言ってる祖父を見せられるかなって。知らなければびっくりするよね。ちょっと前まではいっしょにスーパーカーの荷台に乗せてもらったこともあるのにね。」
「まあ、瞬間はね。でも、今は認知症の認知度も上がっているから、あこれ、ギャグじゃないからね、で、認知度も上がっているからきっとすぐに理解出来ると思う。」
「でも実際のご家族は大変だろうなと想像しちゃう。名前を忘れられるくらいならまだしも、トイレを忘れて台所でやらかしちゃったり、徘徊して交通量の多い道路へ歩いていっちゃたり、財布の置き場所を忘れて誰かに取られたといって暴れたり・・・。私は冷静に対応できるかな。」
「・・・。対応しなきゃだよ。」
「そうだね。通子の言うとおりだと思う。今まで可愛がってもらったり、苦労をかけたりした分の貯金や借金、返さなくっちゃ。」
「うん。その言い方賛成!認知症じゃなくってもそうだけどね。それにしてもさ、ボートクラブの総会でマナティー保護に関する発表をおじいちゃんに聞いてもらうじゃない。おじいちゃんが体験したことを含めて発表してたから、おじいちゃんもまんざらでもなく聞いていたよね。でも、ひょっと説明でひとつ抜けていたって話すじゃない。『いっしょに泳いだ』って。あんときは、また認知症かって思わせる仕掛けだよね。」
「うん、通子もそう思った?。レイリーさんからカヌーを借りて運河から川に漕ぎ出るとマナティーの群れに会うんだよね。これはおじいちゃんの言っていた通り。そして、いっしょに泳ぐんだ。おじいちゃんの言ったことは本当のことだったんだ。ピーターたちの発表で思い出せなかったことが思い出せたんだよ。ゾーイ(ボートで傷つき、ピーターたちに助けられたマナティ)にも会えたしね。感動だよね!」
「(グす)また、ヤバい・・・。トミーも泳いじゃうし。もう最高の夏!(ダム崩壊・・・)」
「ピーター、トミー、キャシティー、ピーターのお母さん、ゾーイ。それぞれの旅立ちなんだよね。」
「レイにぃさんもわズレないでね。(グす)きっといい人になる・・・いや、戻るから。」
「レイリーさんもいい人なんだってことね。それにしても付箋いっぱい貼ったよね。図書室の本だから、取ってかえさなくっちゃ。はがしながら、振り返ろう。」
「最初は付箋もってなかったよね。でも、付箋がないと、と思ってこの辺りから貼り始めたんだよね。」
P054 ~ 055レイリーさんに直談判(直談判)
P073 ~ 075怪我したマナティー
P076トミー来月引っ越し
P083 キャシディーとの出会い
P093レイリーさんの言葉
P096仕事!? マナティーを助けるのはあなたのしごとじゃないのよ
P099証拠もなしにレイリーさんを
P103おじいちゃん・・・トミーをよびたくない
P106 ~ 107いいチーム
P139バンシーの叫び(ブレーキ音)
P144トミーが来る 引っ越し
P146 ~ 147涙
PP157トミーの部屋でポスター
P172魂
P173今すぐ時間を止めたかった
P180レイリー 全てが自分のもの
P182マナティーセーフティハウス
21章ハリケーン
22章トミーが行ってしまう 友情と別れ
P201くだらない思い出だ なにもかもだ
23章モンスター 冷たい 心細く
P209マナティーの件は 母さんがレイリーさんにも ボートクラブに行くな
P221母さん チームじゃなかったよ 間に海があるみたい
24章母さんとけんかしているときにおじいいさんが外に出てたおれる
25章母の車で病院に
P254キャシディーからの誘い どれももうどうでもよい 自分のせい
P261だれかがいなくてさみしいと思うとき、本当に胸が痛くなるなんて
P271夏休みを過ごす トミー
P279「トミーごめん!」吐露
P280 ~ 281傷ついたすごく 言ったことはやだったけど、いやなやつじゃない
(魚釣りを一度したことがあるだけで漁師とは言わないでしょ)
アレルギー全開
P285トミーっていいやつ
P294 ~ P295キャシディーも自信なくして
「もうこの先クライマックスになると付箋どころじゃなくなる!また、ダムがけっかいしゅるぅ~。」
「ボートクラブでの発表。一度はゴミ箱捨てた発表用のポスター、あんな反対していたお母さんが持ってきてくれて応援してくれる。『食べ下手』の咲子さんのお母さんを思い出しちゃった。母親はいざとなると子どもを守る。レイニーさんに対峙したお母さんも『母は強し』だったよね。ピーターも最高チームと評価したくらい。」
「レイニーさんのところを訪ねてカヌーを借りたときのピーターも立派だった。あたしは相当見習うべきだと思った。『初めて会う人のように接する』・・・偏見を持たずに自然体で接するってことよね。まあ、あたしなんか逆に第一印象で見方が固まってしまうことはしょっちゅうだけど。・・・そういえば広幸さんたちの最初の出会いって?聞いてないような気がするけど。ナンパかなんかされて、かっこいいと思ったの?でもあの人たち間違ってもナンパって感じじゃないな。どちらというと女の子に対しては半端」
「第一印象かぁ・・・それどころじゃなかったしなぁ。でも神様みたいに思えた。」
「神かよ!いったいどんな出会いだったんだ。」
「それとも白馬の騎士かなぁ。学生服だったから真っ黒だったけど。」
「神に白馬の騎士・・・由美子、地獄に落ちてたか、盗賊に襲われてたかしたのか?」
「まあ、似たような状況かも知れないけど、ひ・み・つ!」
「親友にも秘密をもつの!」
「それより『マナティーがいた夏』はとってもよかったね。他の3作品もそれぞれよかったけど、一番厚い本だった『マナティーがいた夏』は最後に読んでよかったかも。読み応えもあったし、感動的だったものね。」
「それにしても、課題図書4冊ともクリアーしたけど、あたしたちスゴくない?」
「確かに。で、感想文はどれで書こうか?通子は自由課題の『スティーブ・ジョブズ』でしょ。」
「今度はちゃんと言えたね。スピルバーグじゃないよ。でも、今迷ってる。どれもいいんだもん。あえて言えば『わたしは食べるのが下手』・・・かな。」
「それ、中学生の課題図書でしょ。まあ、一番力が入った作品ではあるけれど。」
「次点は『マナ夏』かな。」
「あっ!たいへんなことに気付いてしまった!」
「なになに?」
「さっき、通子が吹き出した麦茶、拭いてない!」
「ヤバっ!もう、乾いてる。あっちゃー、黙っておこう。」
「通子もひ・み・つね。おあいこ!」
全国読書感想文コンクール課題図書高学年の部「マナティーがいた夏」ほるぷ読み物シリーズ セカイの窓 エヴァン・グリフィス 多賀谷正子訳 ほるぷ出版 ISBN978-4-593-10430-7 もう一度ご紹介いたします。いいですよ。
この後の展開、どうしようかと。山ほど書きたいことはあるのですが、時間は限られています。




