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第21章 『わたしは食べるのが下手』って?(1)保健室の先生登場!

『わたしは食べるのが下手』(天川栄人著・小峰書店)全国青少年読書感想文コンクール、中学校の部の課題図書です。どういうわけか、由美子はこの本に興味をもち、小学校の残りの課題図書を通り越して市の図書館から借りてきてしまいました。どうやら『しょく』に関する本らしいのですが、『摂食障がい』について書いてありそうなのです。そこで、由美子と通子は保健室の先生を訪ねます。

保健室の江崎先生もどうも一癖ひとくせありそうな・・・。

第21章 『わたしは食べるのが下手』って?(1)保健室の先生登場!




放課後、今日はスイミングスクールが休みだというので、通子が図書室にやってきた。

「通子、見て。じゃ~ん!借りてきちゃった。」

みると全国青少年読書感想文コンクール、中学校の部の課題図書だ。

「気になっていたんで市の図書館から借りてきた。『わたしは食べるのが下手』(天川栄人著・小峰書店)よ。いいでしょ。」

「まだ3冊もあるのに・・・由美子ったら。」

「わたしたち来年の今頃は中学校だよ。いいじゃない?」

「いや、そういうことじゃなくて、まだ小学生高学年の部、3冊読まなければならないのが残っているってこと。それなのに・・・もうっ!」

「興味には勝てないというか、これ先に読んでもバチはあたらないんじゃない?小学校の課題図書は図書室にいけばあるけど、これは市立図書館に行かないと読めないよ。」

「はいはい。」

「でもね、『食べるのが下手』って、ケチャップを服に跳ばしたり、お魚の骨の形を残したままにできなくて食べ散らかしたりするようなことじゃないよね。」

み「うちはいつもお魚って切り身で骨も抜いてあるからマンガで見るようなあの今にも泳ぎ出しそうな骨だけになった魚って憧れる。『食べるのが下手』ってのは魚の食べ方とかお茶碗に米粒を一つも残さないとか技術的なこともあるし、マナー的なこともある。給食って低中学年のころはお皿をもって食べなさいとか言われて、家でそれをやるとママに「はしたないっ」て言われるけど、はしを使うとけっこうやっちゃう。ナイフとフォークで食べるときにはさすがに皿は持てないけど。あ、なんか違う話にとんじゃった?」

「いや、言い出したのはわたしだから。」

「うん、でもそうじゃないよね。『摂食障がい』とかの話じゃないかな。(まあ、それだけじゃないと思うけど)」

「『摂食障がい』か、聞いたことはある。食事をとれない病気だよね。」

「病気かぁ。前の話も色覚障がいっていう障がいの話だったでしょ。色覚障がいって病気なの?」

「病気だったら治るってイメージがあるけど、色覚障がいって治らないんだよね。5色の虹が7色に見えるようにはならない。」

「うーん迷う!本を読んでから保健の先生に話を聞くか、先生に話を聞いてから本を読むか。」

「それは確かに大事だね!」

「おい本気かい?そんなどうでもいいことでしょって突っ込んで欲しかったのに。」

「紅茶にミルクを注ぐか、ミルクに紅茶を注ぐかみたいなもんだよ。」

「そんなん、どっちだって同じでしょ?」

「でも紅茶の香りや味を確認するにはミルクに注いでしまってからでは分からない。最初に紅茶を注がないと・・・。」

「・・・負けたぁ!由美子の勝ち!」

「別に勝ち負けじゃなくて、そうじゃない?」

「で、どうしようか?」

「事前に知識があってもいいかもね。」



図書室から速やかに保健室へと移動する。

ノック3回、息を整えて。

江崎えさき先生~、いらっしゃいますか?6年生の通子と由美子です。」

「どうぞ。ちなみに私は『江崎えざき』ね。」

「失礼しましたアンド失礼します。お仕事中ですか?」

「学校にいるときはいつも仕事中ってことになってるけど。」

「それはそうですね。勤務時間中ですから。つまり、いまお時間があるかどうかうかがいたかったんです。」

「いいわよ。春の検診関係も一段落ついたところだから。まあ、歯科関係がすぐで、イベントの準備もあるけど、いいわよ。何?」

「実は質問があって。『摂食障がい』について聞きたくって。」

江崎は表情には出さない程度に眉をピッと動かしたが、何事もなかったように机の上から視線を動かし、ふたりを見た。

「通子さん、6年生だったら伺いたくってとかって表現はどう?」

「あ、そういうのって由美子の範疇はんちゅうで、由美子が得意ですから。」

「女性らしい振る舞いをしたいんでしょ。その格好。フリフリで最近の肩を半分出したようなセクシー系ではないものね。女の子らしさモロアピの服装。言葉遣いとは真逆だけど。言葉遣いも大事にしたらぁ~。」

「うっ。(まあ、江崎先生はどっちかっていうとセクシー系モロなのに、理系で物理学的なイメージあるし、純文学の作家にみたいなオーラを感じるし、なんか妖しい雰囲気。村上ちゃんもくせつよだけど、江崎先生もかなりくせが強そう・・・)」

「なんで『摂食障がい』なの?」

「江崎先生、私たち『摂食障がい』のことも確かに知りたいんですけど、その前に病気と障がいの違いをお伺いできないかって。」

「それ、私の質問に答えてない。それに伺うという謙譲語に『お』を付けると二重敬語となってバツ。」

「あ。失礼しました。私たち読書感想文を書こうとして全国青少年読書感想文コンクールの課題図書を読んでいるんです。そしてコンクールとは関係なくなるんですけど、中学生の部の『わたしは食べるのが下手』っていう本がどうしても気になって。それで二人で読もうとしているんです。その本にはきっと『摂食障がい』のことが取り上げてあるんじゃないかって。で、本を先に読むか、事前に知識を得た上で読むか悩んでいて、結論は事前知識を得ようと。そして、『摂食障がい』って病気のひとつではないかと思ったんですが、その前に読んだ本が『色覚障がい』の子を取り上げた本で、でも『色覚障がい』って病気じゃないよねって思ったんです。それで、詳しそうな江崎先生に伺ってみようということになって。」

「なるほど。『詳しそうな』ですか。(『摂食障がい』について・・・)」

「(まずい!先生の目が怖い!)すみません。訂正させてください。『詳しい』江崎先生に。」

「いや、そこじゃなくて『摂食障がい』というのが引っかかってね。ご免ね。顔に出た?」

「いえ、ご免なさい。先生なのにそんな言い方って失礼でした。」

「そんなことじゃなくて・・・、まあ、とりあえず最初の疑問からね。」

「病気と障がいの違いですね。」

「う~ん。『先生と教師の違い』みたいなものかしら。」

「?それってミルクティー?同じようだけど違うってことですね?」

「そうだけど、ミルクティー?まあ、いいわ。それでなんだけど、教師っていうのは職業を表す言葉よね。政治家もそう。お医者さんもそうだね。」

「あ~あ~、でもどちらも『先生』って呼ばれることがある!お医者さんも同じ!」

「通子さん、そうね。その違い。病気というのは医学的に健康でない状態を表したものね。病気もさらに風邪からインフルエンザ、がんなどに定義されることもある。でもね、障がいって困難を抱えている状態を表す言葉なの。病気で障がいを抱えることになる人もいれば、生まれつき障がいがある人もいるの。教師は職業だけど、でも『先生』っていうのは人から尊敬され、偉いと思う人たちに付けられる敬称よね。そういう意味では似ていても全く違う視点からの言葉よね。(最近、この『先生』と呼ばれる人たち、地に落ちた~。尊敬どころか、下僕のような扱いをされるけど・・・)」

「さすが先生。分かります。病気に関しては、まだ、読んではいないんですが、課題図書の中に『筋萎縮性硬化症(ALS)』の先生とその子どもたちが音楽コンクールに挑戦する話もありました。」

「『筋萎縮性硬化症』か、難病ね。進行は遅らせても直すことの出来ない病気ね。」

「先生、『教師』は『病気』で、『障がい』って『先生』みたいなものですね。」

「通子さん、ちょっとその言い方、きわどくて、まるでそれじゃ教師はみんな病気にかかっていて、私が障害物みたいな邪魔者に聞こえてしまうわね。」

「例えの解説だから。で、先生の言い方だと障がいって邪魔者ってことですよね。」

「邪魔者というのは非常に誤解を生むなあ。『障害走』ってのあるけど、一般にハードルというか不便さってことだと思う。その人によって違うけど、色覚障がいとかのように生まれつきのものもあれば、病気や怪我によって生じることもある、そのハンディキャップがある状態ってところかな。病気もそうだけど、身体だけじゃなくて心の状態がそうなる場合もある広い意味をもった言葉だと思う。周りから見て障害というのではなく、その人から見ての障害なんだよ。」

「障害ってハードルのようなものですか。そうですよね。うん、そうなんですね。また『教師』と『先生』っていうのは分かりやすいと思いました。さすが、やっぱり先生ってすごい。では次に『摂食障がい』について教えていただけますか。」

「そうね。でも、小学生には早い・・・のかどうか迷ってる。」

(ゆ:早い?)

江崎は天井を仰ぎ、急に目頭からあふれ出そうになるものを隠した。

「分かった。でも、中途半端な知識はかえって害になることもあるから、今日だけでなく、しばらく保健室でじっくり勉強しましょう。それなら、教える。いいわね。」

江崎は二人をパソコンの前に連れて行った。カシャカシャとキーボードを叩くと、現れたのは厚生労働省のホームページで『こころもメンテしよう~若ものを支えるメンタルヘルスサイト~』とあった。そこには『摂食障害』と書かれてあって、その下に『拒食症』『過食症』『治療について』とサブタイトルがついていた。


『摂食障害』の解説にはこんな風に解説が述べられていた。

『摂食障害』の解説---------------------▽

体重を気にして食事をたまに減らしたり抜いたりする、ストレス解消のためについ食べすぎてしまうのは珍しいことではありません。でもそれが過剰になって、まったく食べられなくなる、逆にむちゃ食いをしてしまうということが続いているなら摂食障害かもしれません。摂食障害には、神経性無食欲症(拒食症)と神経性過食症(過食症)があります。

------------------------------△


またサブタイトルの一つ『拒食症』には

『拒食症』-------------------------▽

拒食症とは太ることへの恐怖があり、十分にやせているのにやせていると思わず、もっとやせようとします。標準体重の85%以下の状態が続いているとしたら、拒食症への注意が必要です。拒食症には食べる量が極端に少ないだけの場合もありますが、むちゃ食いをしたあと激しい後悔に襲われて、のどに指を入れる等の方法により自分で吐く場合があります。手には吐きダコができ、胃酸で歯を傷めることもあります。嘔吐以外にも、下剤や利尿剤を使って体重を減らそうとする場合もあります。食べていないのに行動は活動的、積極的です。栄養が不十分な状態が続くことで体にも影響が出てきます。女性の場合は生理がこなくなったり、むくみが出たり、低体温になったりします。さらに進行すると、栄養失調から、腎不全や低血糖、不整脈や感染症といった重大な合併症を起こすこともあります。

------------------------------△

と書いてあった。


さらに『過食症』の続きを読むと

『過食症』-------------------------▽

過食症には、次のような特徴があります。

・短時間に大量に食べる(おもに家族のいないときや夜中など)

・食べ始めるとやめられない

・むちゃ食いしては自分で吐く、あるいは下剤・利尿剤などで排出する

・食べすぎたことを後悔して落ち込む

拒食症のようにやせているわけではなく、体重は標準くらいのことが多いようです。また活動性が低下し、人と会いたくなくなって、ひきこもりのようになることもあります。

------------------------------△


由美子と通子は顔を見合わせた。

さらに『治療について』を読むと

『治療について』----------------------▽

やせていたいと思うあまり病気を認めたくない、あるいは病気のままでいたいという気持ちがあり、病院に行きたがらないケースがよくあります。摂食障害は命の危険もある病気ですから、専門家のサポートが必要です。あまりにもやせ方が極端な場合は入院も必要になります。抗不安薬、抗うつ薬、抗精神病薬などの薬と合わせて、カウンセリングや栄養指導が行われます。摂食障害の場合は、自分の体型に対する認識ボディイメージのゆがみ、極端な完璧主義、自己評価の低さ等、考え方に偏りを強くもっている場合も多くみられます。カウンセリングでは、そのような考え方を修正する認知療法や、正しい食事習慣を身につける行動療法などが行われます。

------------------------------ △


もう一度由美子と通子は顔を見合わせた。分からないわけではないが、自分たちにはにわかに信じられない文言が並んでいた。


「なにこれ、病気じゃん。」

「しかも軽い病気じゃないみたい。命に関わるって、確かに食べ物のことだから。」

「私もスリムでいたいって思うけど、ここまでじゃない。」

「私もなんというか・・・。ここまでは・・・。」

江崎が二人をぴしゃりと制止した。

「二人とも、異常者を見るような目で見ちゃダメ!何に苦しむのかは人によって違うの。自分と違う者を自分の立場からしか見ることの出来ない者は本当に学ぶ気持ちがあるとは思えない。」

「はいっ、先生の通りです。ご免なさい。」

「村上ちゃんも間違いなくそう言う!」

「先生のことを『ちゃん』付けで呼ぶのはどうかしら。」

(み:ドキッ!江崎先生から言われるともう言えなくなりそう!背筋がピンと伸びてる、ヤバい!)



「先生、これから本を読んでみたいと思います!ね、由美子!」

「私もそう思います。最初ぱらっとめくっただけではそんな重い感じもしなかったのですが、勉強したいと思いました。江崎先生、ありがとうございました。」

「ちょっとまって。その本、一晩だけ貸してくれる?私も読みたい。」

「えっ、ほんとですか?由美子、渡して!」

「通子さん、悲鳴みたいな声出さないでよ。もし、よければ先に読ませてって言ってるの。それくらいのボリュームだったら一晩で十分。」

「・・・。江崎先生、光栄です。本気で教えてくださろうとしているんですね。喜んでお貸しします。」

「せっかく借りた本、悪いわね。」

ということで「わたしは食べるのが下手」という図書を一晩、江崎先生にお貸しすることになった。(『又貸し』は良くないのは分かっているけど)




教務室。

「村上先生、さっき珍しいものを目にした。」

「堀川先生、珍しいものって?トキでも飛んでいましたか?私も高速道路を走行中に上空を横切るトキを見て感動したことがあります。」

「まさか、そこまで珍しくはない。(いや、珍しいかも)ヒント!保健室前で見かけた。」

「江崎先生が男の人と仲良く歩いていたとか?」

「おっ、それ江崎先生に言っちゃうぞ!」

「失礼でした。セクハラ発言、撤回します。降参します!」

「なんと由美子と通子が連れ立って保健室に入っていったんだ!」

「え?あの二人?あり得ない。」

「江崎先生か。あの二人、今まで健康優良児みたいな子だから健康診断の時でもないとあまり接触ないよな。(まあ、ネット動画事件のあとはいろいろと指導を受けたけど)」

「いや、委員会も違うし、ほぼあり得ないパターンですね。いったい、何があったんだろう?」

「それにしても江崎先生か。どちらかというと外見はセクシー系なんだけど、そうじゃないなんかよく分からない凄みを感じさせるオーラがある。雰囲気は怖い系なんだけど、磁石みたいに人を引き寄せる魅力もある。でも、簡単には近づけない・・・。それって銀座のホステスを想像させるような感じだよな。」

「銀座のそういう店はもちろん、その手の店はよく知らないもので。」

「俺だって行ったことがあるわけじゃない。そんなお店に行ったらそれこそ一晩で俺たちの1ヶ月分の給料がふっとぶ。いや1ヶ月分で済まないさ。なんせ一流企業の社長さんとかが接待で使うらしいから。」

「居酒屋でリーズナブルなお酒を飲んだり、スナックでカラオケ三昧ざんまいの先輩とは違うんですね。」

「おっ、今日は村上ちゃん、ディスるねぇ。でもね、『水商売』とはいえ、一流の水商売をなめんなよ。」

堀川が腕まくりする。

「テレビや雑誌の記事の受け売りだけど、お前、水(まあ、水じゃなくてお酒なんだけど)を1ヶ月分の給料をはたいても飲みたいと思わせるっていうこと、どう思う?」

「分かります。それってすごいことですよ。つまり、水、この場合はアルコール類だと思うんですが、それにどう価値を付けるか。本体よりも付加価値がすごいってことですよね。」

「そう。客は単に水を飲みくるんじゃない。そのお店の雰囲気に大枚を払うんだ。もちろん、提供するのは水じゃなくてアルコールなんだが、それがメインじゃないってこと。」

「そこは一流の人たち、何をそういうかっていうと企業であったり、経済であったり、または政治であったり、学問であったり、その規模がとてつもなく大きいものを扱う人たちって定義しておきますが、学歴も高く、知識も豊富で、判断力もあり、何よりもいくつもの修羅場をくぐり抜けてきた人たちですよね。そういう人たちの会話についていき、雰囲気をしらけさせない、より盛り上げていくのがホステスさんたちの役目ってことですか。」

「そうだな。客が政治や経済のこと、自分の会社の扱っているものとか、そういう話についてこれるだけの力量がないといけない。『○○っていう政治家がね』と言ったときに『????』なんてのは最悪で、『○○さんって前の前の農林水産大臣をやられていた方でしょ。◎◎という政策がアメリカとの貿易協定を結ぶのにとても効果を挙げましたね。その方とお知り合いなんですか?』『まあ、彼が大臣になる際に随分と後押しをしたが、彼の成し遂げた協定のおかげで我が社も随分と潤うことが出来たし、国内の企業も随分と助かったよ。』『まあ、社長の人を見る目が成し遂げた成果ですわね。さすが社長さま。』なんてね。」

堀川の裏声で艶っぽいしぐさの一人芝居に村上は反応しない・・・。

「下調べはもちろん、普段からの情報の収集や熱心な学習、それに相手の意図をくみ、先回りして会話を盛り上げる・・・。ものすごい努力が背景にあるわけですね。もちろん地頭のよさも。」

「そうさ。彼女たちはそれを売り物にしてるんだから。一流って何でもそうだろ。」

「で、江崎先生って昔、『銀座のホステス』だったんですか?」

「まさか。江崎先生って養護教諭に鞍替えするまではICUの看護師だったって話だよ。」

「ICUの看護師ですか。いや、教員どころじゃなく大変な世界じゃないですか。」

「しかも勤務後半はEICU配属されたいうから。ちなみにEICUってEmergency Intensive Care Unit、救急集中治療室のことで、救命救急センターに配置されている。救急患者専門だから臨機応変な対応が求められる。過酷だよ。でもどうもね、過酷な労働というよりは人の生き死にを目にすること、特に死だよな、切なくなって辞めたみたいだ。ああ見えてものすごく繊細なところがある。お前のとこの由美子や通子みたいな人だよ。」

「確かに似てますね。でも凄みがあるところがちょっと違うか。」

「そりゃ、ICUで修羅場をくぐってくれば、いやでもそうなるさ。真剣に子どもたちの健康を考えるようになる。むろん、俺たち職員の健康もね。」

「先生、詳しいですね。」

「まあ、美人には弱いからね。」

(む:堀川先生って、ああ見えて「人たらし」のところがあるんだけど、これだけ情報を収集していればなるほどだと思う。人を知るって確かに大切だよな)

「で、彼女らは保健室に何しにいったんですかね?」

「知らん。俺の情報提供はここまでだ。」

(江崎先生、由美子、通子・・・接点は何?由美子と通子が関わっているのは読書のことだと思うが。色覚障がい?保健とか健康・病気に関わるものなはずだが。女性特有の相談?・・・いや。そう言えば課題図書にALSに関係する本もあったから、それ?いずれにしろ、江崎先生に情報をもらうか。明日聞いてみよう。)


内容に関する由美子・通子の読書会は後の章にて(執筆中)

小学校の課題図書の残りを市の図書館で順番待ちをしている間に、『わたしは食べるのが下手』をお借りできました。読み始めたけど結局、注文して購入してしまいました。著者の天川先生のこの作品の雰囲気に波長が合ったというか、登場人物がとっても個性的で好きなのです。手元に置きたいと思った本です。(実はマーカーや書き込みをしたかったからもあります。付箋だけで追いつかない)

※厚生労働省のホームページ『こころもメンテしよう~若ものを支えるメンタルヘルスサイト~』摂食障害https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/know/know_05.html

毎回、お読みいただき感謝申し上げます。

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