ゴブリンの妊娠
ゴブリンには結局、骨剣とそのままの骨二本を渡すことにした。
そのままゴブリン部屋にいくと、今度は召喚したメスゴブリンも妊娠したらしい。
凄いぞゴブリンの繁殖力。
「どのくらいでうまれるの」。
先輩ゴブリンに聞くと大きな丸を全身で表しているが、これの意味まったくわからない。
「ありがとう、よくわかったよ、何か必要なものある」。
このまま聞いてもしょうがないので、話を変える。
先輩ゴブリンは首を横に振った。
「わかったよ、これは妊娠のお祝いだ、また何かあれば部屋に来ればいいよ」。
先輩ゴブリンは目を見開いて、驚いていた、喜んで欲しかったんだけど、良しとしよう。
数日して妊娠した二体の様子を見に行くと、すっかりお腹が大きくなっていた。
おぉー生命の神秘、自分の事でなくても何か思うのは人間ゆえか、僕レッサーバンパイアだけど。
「悪祖とかない、それとか食べたいものとか」。
これには召喚したメスゴブリンが首を振る。
彼女はあんまり遠慮するタイプではないし実際そうなんだろう。
「あんまり居て気を散らすのも悪いし今日は部屋に戻るよ」。
そう言って部屋を出る、まだ野生のオスゴブリンはあんまり僕になれて無いのか、落ち着かなそうだったし。
それに比べてメス二匹はどっしりしていた。
母というのは凄いな。
満月の夜バンパイアの力が一番強くなる日だが特にやるとこもないので部屋にいたら、先輩ゴブリンが来た。
何も言わずとも分かったので慌ててゴブリン部屋にいく。
近付くと大きな声が聞こえ、更に足が早くなる。