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学内格差と超能力  作者: 小鳥頼人
2巻 2科分裂編
38/83

プロローグ

 俺は高坂こうさか宏彰ひろあき。私立貴津(たかつ)学園に在籍している2年生だ。

 貴津学園には『第一進学科』『第二進学科』――通称『1科』『2科』の二つの学科が設立されており、入学時によく分からない理由でどちらかに分配される。

 2科に割り振られた俺は1科とは大きく違う学園生活と待遇に対して徐々に不満を覚える。

 鬱憤を溜め込んでいた矢先での1科の辻堂つじどう晴生はるきの暴言により、俺は1科にたてつくことを決意した。


 そんなある日、学園に届いた謎のドリンクを飲まされたことにより、一部の生徒に超能力が付加された。

 しかし安易な使用は大変危険なため、誰もが封印している。


 GW(ゴールデンウィーク)明けには辻堂をはじめとした1科軍団と大掛かりな勝負を展開したものの、敗戦してしまった。

 だけど影の暗躍者だった俺の幼馴染、松本まつもと歩夢あゆむとの長年の因縁に終止符が打たれ、かつての関係を取り戻せたとともに、辻堂一派には2科への多数の嫌がらせを理由に二週間の謹慎処分が下されたため、ほんのわずかではあるけど溜飲りゅういんが下がった。


 ――と、ここまでがGW明けまでの出来事だ。

 ひと勝負終わったと思ったら来週は中間試験で、まだまだ気の休まぬ日々が続きそうだ。


 しかし、この時の俺は全く気がついていなかった。

 いや、愚かにも考えすらしたことがなかった。

 まさか、あんな形で新たな火種が生まれてしまうとは。

 思想の対立は、なにも1科VS2科の構図だけではなかったのだ。

 陰キャVS陽キャのいさかいだけではないのだ――――

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