表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/5

第0話 たとえそれが、愚かでも

第三回書き出し祭りに参加した作品の、連載バージョンです。

不定期更新ですが、よろしくお願いします。


 暗闇が、怖かった。

 静寂が、怖かった。

 孤独が、怖かった。

 まるで世界に一人きりのような夜が、怖かった。



《アキラ》



 そんな時は決まって、《彼》が頭を撫でてくれた。

 大丈夫だと、言ってくれた。

 物心ついた頃から、いつも側にいてくれた。

 守ってくれた。

 だから一人じゃないのだと、怯えなくて良いのだと、思えるようになった。



《大丈夫ダ》



 ……本当に?

 問いかけた幼い僕に、それでも《彼》は力強く頷いた。

 真っ直ぐと僕を見て、それが何より正しいのだと言いたげに。



《必ズ、護る》



 まだ小さかった僕は、その言葉に安堵した。

 それなら大丈夫だと、信じた。

 信じてしまった。


 まだ、何も知らなかった頃の話だ。

 まだ、何もわかっていなかった頃の話だ。

 あの頃の僕は、何も知らなかった。

 いや、今も僕は、何も、知らない。




 それでも僕は、傍らの《彼》の手を、離せない。

 異形に縋る人の愚かさを知りながら、今日も僕は、《彼》に護られている。




 

とりあえずプロローグ的なのくっつけてみました←

ご意見、ご感想、お待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ