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異世界転生して仲間入りした勇者パーティーを追放されました ‐でも最強スキルだから一人で無双します‐  作者: かるとるん
三章 ~主人公はようやく現れる~

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三十三話 バッドエンド

 アドンが棒を振る。


 軽く振った一撃が、大地を割り、空間を引き裂いて迫る。


「っ!」


 剣で受け止める。振動が体中に響く。


 血が沸き上がり、骨が悲鳴を上げる。


「……ッラアッ!!」


 剣を放り投げてアドンに突撃する。


「おにーさん、こっちだよ」


 声の方向に振り返る。アドンの手が俺の頭を掴む。


「ぐっ、ああっ」


 地面に頭を叩きつけられる。


 アドンは俺の顔を覗き込んで笑う。


「弱いよおにーさん」

「っ、くそっ……」


 動けない。金縛りにあっているかのように、指一本も動かせない。


「あ、ああ」


 首も締まる。アドンが手を触れていないのに、どうして……!


「ん~。もっと強くしよ」

「あ、あ…………」


 さらに締まる。息が、できない。


 意識を失いかけた。その時――


 俺とアドンの間を、剣が通り抜けた。


「…………」

「しゅう、と」

「やらせるか」


 アドンは俺を柊人に向けて放り投げた。


「壊れないおもちゃが二つ……。あははっ、死なないでね」


 低い声での宣告。子供らしさは微塵(みじん)も感じない。


「いくよ」


 アドンの姿が消える。


 重なる俺達の前に現れると柊人だけを地面に埋め込む。


 俺の体がふわりと持ち上がり、木に叩きつけられた。


 アドンは柊人の頭を撫でると地面から引き抜いて叩きつける。


「がっ……」

「んー」


 柊人を捨てると、俺の方にやってきて


「ばーいばい」


 そう言って体に触れる。


 数秒後、俺は自分が弾けた感覚を覚えながら意識を閉ざした。

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