二十九話 暗黒への招待
セブンシン。闇が生んだ前座にして先兵。奴らの住処は時間の流れが異なる異空間。
悪魔、デモワールは強者との戦いに備えて身を休めている。常に全力を出しているため、一度の戦闘で消費する魔力量が尋常じゃない。
異空間に現れたのはエルフ、エルフェード。デモワールを見つけると、気に入らないように愚痴をこぼす。
「ヨイヤミ……と言ったかあの男。随分と秘密を抱えているなぁ~。お前はどう思う?」
「強者との戦いを成していない」
「ああああっ! 話の~通じない奴だあっ!」
本を投げ捨てるエルフェード。癇癪を起こした子供のように駄々をこねる。
「話にならない! どうしてこんなに王を蔑ろにするんだああ~」
頭を抱えて座るエルフェードに、デモワールは目線を投げる。
「…………なんだ」
「俺の邪魔をするな」
「ケッ。あ~くだらんぞー。お前なんかに構う暇はない」
エルフェードはゲートを開いて出て行った。
「…………」
デモワールだけが残る異空間。そこに現れたのは機械生命体、ギアだ。
「…………」
「……なんだ、貴様」
ギアは何も話さず、意味不明な電子音をデモワールに飛ばす。
「ほう。見つかったか、強者が」
デモワールもゲートを開き出て行った。
ギアは異空間に残る。自らを停止させ、眠りにつく。
セブンシン。協調性はなく、自らの目的のために動く。だからこそ個々人が最強であり続ける。
この場に揃ったのは三人。残り三人と、二匹。




