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第一話 Hello World

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「何だここは…」


見渡す限り生き生きとした草や花ばかり


俺がいつも過ごしていた建築物に囲まれていた世界とは程遠く、ここには文明を感じさせる物が何一つとして無い


自然が気のままに群生し、今でこそこんな場所が有るのは珍しいと思わせるぐらい人の手が入っていない


「これって…あれか。ゲームの世界に来てしまったー…って奴か」


まぁどうせ夢だろう。ゲームの立ち上げ中に待ちぼうけて寝落ちしてしまったというオチだろう。ならばやる事は一つだけ


「………寝るか」


たまには草っ原で昼寝みたいなシチュエーションも悪くない


草のベッドで横になる


陽だまりが程よく体を温め心地良い睡眠へと誘う


草や花の香りが精神を落ち着け深い眠りについた





長い眠りに誘われてから目を覚ます事になったのはある人物が俺の眠りを妨げたからだ


心地良く眠っている最中に突然体を揺らし強引に目覚めさせようとしてくる


「ふぁぁぁ…一体なんなんだ」


差し込んで来る陽の光に眩しさを感じながらゆっくりと目を開けると少女が俺の隣に座っていた


辺りはまだ草原であり、まだ夢の中なのだと考察する


「☆×%>|〒々÷:☆%#&_@」


「え?何て?」


少女はよく分からない言語を使用して来た。英語とか中国語とか聞いたことすらない言葉だった


「$%+‘@::<>」*{_¥¥!」


少女は可愛らしい顔を傾けながら何かを必死に考えている


きっと向こうも言葉が通じない事に気が付いたのだろう


意志の疎通を図ろうと試行錯誤してるに違いない


見ず知らずのただの行き倒れにここまで手厚くしてくれるとは


容姿も相まって女神のようだ


「ったく…夢の中なんだから翻訳機能ぐらい搭載しとけよ、俺の頭ぁぁ!」


こんな女神のような娘を悲しませる事に心の底から悔しい気持ちを思わず吐露してしまう


「+*‘@##$%って、いきなりどうしたんですかっ!!」


「ああ、急にすみません……って、あれ?普通に話せる…」


「あ、本当だ…って私をからかっているんですか?」


女神は訝し気にこちらを見つめる。それもそうか…急に言葉が話せるようになったら誰だってそう思うよなぁ。オンラインゲームで英語ばっか話して急に日本語話し始めたら皆キレるよなぁ…


「い、いやぁ…その…何て言うか…わ、忘れてたんですよ。そう!言葉の使い方を忘れてて…」


「という事は記憶喪失なんですかっ!?」


おっと?なんかイケそうか?


「そうなんですよーあ痛たたた…頭が痛むなぁ~」


「だだだ、大丈夫ですか?えーと…こういうときは…どうすればいいんだっけ…」


嘘だろ。明らかに棒読みだったぞ。あ痛たたたなんて使う人いないでしょ。自分でいうのもアレだけど三文芝居以下だったよ!?明らかに下手な演技だったのに信じちゃってるよこの娘!?

純粋すぎるでしょ!?ほんとに女神様だよ、慈悲深すぎるよ!?


「あっ!そうだった…こういうときは身元を確認して…すみません!失礼しますね」


そう言いながら、俺のポケットに手を突っ込んできた


「えっ!?ちょっと!?」


「直ぐに終わらせるので我慢してください!」


いや全然嫌じゃないんだけど!?むしろそのままでいて!あ、ダメだ。それだと別の意味で我慢出来なくなっちゃううう!!


「うーん…何もないみたいですね。何か覚えている事ってありますか?」


「はい。気持ちよかったです」


「はい?」


しまった。つい本音が。女神はきょとんとした顔でこちらを見つめてくる。くっ…押さえろ俺!こんなに純粋な娘を穢してはいけませんっっ!


「いや、その…さっきまで寝ていたのでその時の事しか覚えていなくて…」


「あ、そうですよね。気持ちいいですもんねお昼寝」


笑顔で言葉を返してくれた。どうやら怪しまれずに済んだようだ。心の中でホッと一息ついた


「けど困りましたね…一緒に私の住んでいる村に来てください。そこなら安全なので」

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