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討ち死になんて勘弁な  作者: 悠夜
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 92 武田との停戦

 高野口(こうのぐち)(にら)み合っていた武田軍との間に停戦がなった。


 包囲された羽崎城に篭っていた奥村又八郎元広は、土岐悪五郎が討ち取られたという報せと武田との停戦を聞いて降伏した。


 久々利、羽崎の両氏は領地没収され、分家の者が家督を継ぎ、金山城へと移って行った。

 奥村家の領地である大森も没収され、久々利家家老の元信と大森城主の元広は隠居し、その嫡男は廃嫡蟄居となる。

 次男の藤蔵元清が家督を継ぎ、俺の家臣として残る事となった。

 降伏に際し、一族の命を助けるという条件で降伏したようだ。

 親父も城を攻め落とせばいいのに、主犯の土岐悪五郎は討たれているので、とっとと終わらせたかったということなのだろうか?

 俺としては、史実で元広は於勝ちゃんに反旗を翻しているので、処分したいところだが仕方ない。

 他の国人衆も今回は裏切らなかったというだけで、弥八郎が情報を他に漏れないよう操作していなければ、裏切っていただろうし。

 藤蔵が俺の事をどう思っているか知らないが、これからの働きに期待しよう。



 今回、没収になった領地の差配は、親父に任されている。

 俺が攻めとった久々利氏と奥村氏の領土は、そのまま俺に与えられた。

 結構な大盤振る舞いだなぁ。

 奥村元広が篭っていた羽崎は親父の領地となり、親父から貰っていた顔戸の領地は、返上する事になったが…

 殿から貰った戸田は置いておくとして、蓮台も返そうかと言ったが、本貫地は嫡男が持っていろという事で、そのままとなっている。



 加木屋久蔵を殿の馬廻にという話もあったが、仇討ちの恩を返すと言って断ってしまい俺の家臣のままだ。

 馬廻で出世して返せばいいと説得してみたのだが、拒否されてしまった。

 まあ仕方ない、斎藤妙春の旧臣の調略に活躍してもらおう。



 尾張の蓮台300貫、戸田600貫、美濃の久々利、大森など4村で2800貫程、合計で3700貫弱の知行。

 よし、これだけあれば、家臣の知行を加増しつつ、新しい家臣を召し抱えられるな。



 さて、目の敵のように土岐悪五郎を狙い、土地を奪った訳だが、史実で於勝ちゃんの暗殺を目論んだから、先に潰したという理由ではない。

 二番目の理由は、それだが…


 この地は、良い土が取れるんです。

 この土地は美濃焼が盛んで、のちのち志野焼の窯が造られることになるからだ。

 前世で国宝に指定されている茶碗8点の内、国産は2点。(他は唐物5点、朝鮮1点)

 その内の1点が志野焼の卯花墻だ。

 まあ、瀬戸から職人を呼び寄せたり、大窯をつくったりしなければならないが、狙えるなら狙いたい。

 来るべき茶道社会の為に!

 茶道は史実の俺、可隆の数少ないアイデンティティだからな!

 エピソードは薄いけど!!


 という事で、尾張の瀬戸から職人を連れてこなくてはならないのだが、殿が保護しているので、お許しを貰わなくてはな。


 俺、茶器で大儲けするんだ…

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― 新着の感想 ―
[一言] ノッブも茶道推しだし茶器を売る側にまわれたら大儲け出来るし人脈も織田家中の好感度もマシマシや!
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