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討ち死になんて勘弁な  作者: 悠夜
6/554

  6 松倉城の坪内さん

6/21 日間1位ありがとうございます。初回ボーナスでしょうか?場違い感が・・・コワイ

 松倉城の坪内玄蕃(げんば)勝定(かつさだ)、喜太郎利定(としさだ)親子は、木曽川流域の国人衆、俗に言う川並衆(かわなみしゅう)の中心人物だ。牢人中の前田利家(としいえ)も、ここを頼ったことがある。

 利定は、前野長康の義弟で、その妻は生駒屋敷の生駒家宗の娘だ。

 後に秀吉と険悪になって、『小牧(こまき)長久手(ながくて)の戦い』では、森長可(ながよし)に属して参戦している。


 松倉城自体も重要拠点だ。

 墨俣の一夜城で使った木材は、山で伐採して筏にして木曽川に流した後、松倉城で引き上げて加工してから、再度墨俣へ流したという話もある。

 まあ、墨俣の一夜城の話は、眉唾物だが。


 美濃派、清須派、岩倉派、犬山派と入り乱れる国人衆の中、今は清須の織田信長を支持しているので、話を通しやすいのも有難い。

 元は、岩倉の織田信安を支持していたが、信長の調略によって、信安の追放に一役買っていて、そのまま信長に鞍替えしている。


「玄蕃殿、お元気そうでなによりですな」


と、爺ちゃんが同年代程の男に話しかける。どうやら坪内玄蕃勝定のようだ。


紹徹(しょうてつ)殿も、お変わりなく。本日は、どのような赴きで?」


 紹徹は、爺ちゃんの法名(ほうみょう)だ。


「なに、孫の小太郎に周辺の状況を学ばせようと思いましてな。まずは、玄蕃殿の所からと」


「森三佐衛門が嫡男(ちゃくなん)、小太郎と申します。此度は、木曽川畔(きそがわはん)の平穏の為、色々学びに参りました」


「岩倉との戦が、直ぐにでも始まるでしょうが、他の方々は如何なさると思われますか?」


 とりあえず玄蕃殿に話を聞いてみる。


「まだ岩倉についておるのは、譜代の者くらいだろう。先の戦で殆どのものは去っていきおったからな」


 川並衆はみんな退いたのか。まあ、家臣でもないのに沈むと分かっている船に乗り続けるような者はいないか。

 美濃と尾張の間で有利な方に付くのが国境の国人衆の生き方だからな。


「小折から津島までの流れが塞き止められねば、有難いのですが」


 蓮台から津島までの下流域は、だいたい織田方が押さえているが、上流は美濃勢もいるので邪魔されないようにしないと。


 雑談を交えながら、木曽川での荷の輸送の話をして、友好的な関係を深める。その辺りの話は爺ちゃん任せで。


 爺ちゃんと玄蕃殿が話をしていると、息子の喜太郎殿が話し掛けてくる。


「これから小折へ行かれるのであろう?義兄たちに文をしたためる故、届けていただきたい」


 これは、コネを作らせてくれるということかな?勿論喜んで承諾する。


「小折の生駒八右衛門殿は、某の妻の兄にあたる。前野将右衛門殿は、姉の夫。二人に宜しくと伝えていただきたい」


 最後に、義兄の生駒家長と前野長康を紹介してもらった。

 生駒家長の妹は、織田信長の側室である吉乃だ。


 さて、本命の前野長康を紹介してもらったが、別に家臣に勧誘するわけでもない。

 秀吉よりも早く会うことで絆を太くして、美濃攻めの時に、森家に協力してもらおうと思っているだけだ。

 森家もまだまだ大きくはないので、家臣になってはくれないだろうし、俺も当主ではないから、そんな権限もない。

 頑張っても織田家に仕官させるのが精一杯だ。

 それなら勧誘は、森家が大きくなってからでいい。

 土地はなかなか増やせないから、今回の商売で資金を溜めて、お家の拡大を目指すぞ。



いきなりやらかしました!

2話で、塙直政の妻が柴田勝家になってました。柴田勝家の娘です!

そちらの展開を期待した方々、申し訳ございません!ないです!!

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― 新着の感想 ―
[一言] オッサンどうしのアッー⁉️な事にならんでよかったですw
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