448 高田村へ?【地図あり】
今浜での調略を三雲三郎左衛門に任せ、次なる目標である浅井郡高田村にいる渡辺勘兵衛了のスカウトに向かう。
渡辺勘兵衛は右京亮高という者の次男だが、恐らくこの時期は既に同族の周防守任の所へ養子に入っているかもしれないので、先ずはそちらへ向かう。
でも、史実の周防守は小谷城の戦いで討ち死にしているからなぁ…スカウト出来るだろうか?
しっかし、渡辺一族に多いけどさ、名前が一文字って違和感があるよね?
あと、諱の読み仮名が3文字の人も。
「ようこそ御越しいただいた、兵部少輔殿!某、山本山城城主阿閉淡路守と申す。此れに控えるは、嫡男の万五郎(貞大)、家臣の速水兵右衛門(時久)に兵部少輔殿も御存じの渡辺周防守に御座る」
おかしい…
渡辺家の治める高田村へ向かったのに、何故か今は山本山城に居る。
しかも、目の前には阿閉貞征が俺を出迎えている。
「織田家の森兵部少輔に御座る」
「高田村より兵部少輔殿の来訪を聞き、急ぎ使いを送り申したが、御聞き届けいただき感謝致す」
「なに、淡路守殿に御会いいただけるとあらば喜んで参上致そう」
渡辺周防守を訪ねると周防守は留守だったのだが、館の者が直ぐに周防守に知らせを送るから待っていてくれと言われ、そのまま待っていると山本山城からの使いがやって来て、ここへ連れてこられてしまった。
「感謝致す」
でも、阿閉貞征だろ?
藤吉郎と揉めて与力を抜けたり、本能寺の変で光秀に荷担したりした…
実際の所は知らんけど、俺の評価は其れ程高くない。
まあ、藤堂高虎や渡辺了なんかが一時期家臣となっていたんたがら、無能なんて事はないだろうけど。
「当家は此度の戦、尾張守様に味方する事に致した。兵部少輔殿には、その仲立ちを御願いしたい」
「おお!英断に御座る」
いや、仲介しろってんなら言われれば仲介するけどさ。
「某も多くの家を預かる身。主家を裏切るは心苦しいが、負けるとわかっておる戦に加担する訳にもいかぬ。家中も尾張守様に御味方せよとの声が多く、某も織田家に味方すると決断致した」
この場に居るのは、嫡男の貞大を除くと渡辺任と速水時久の2人。
渡辺任は同族の高を通じて俺に縁があるとして、速水時久の方は確か…妻が斎藤新五郎(利治)殿の娘とかじゃなかったかな?
それで織田家に寝返りを決めたか。
「心を痛める必要はありませぬぞ、淡路守殿。故無く大樹に刃を向けたのは備前守の方に御座る。大樹が備前守を冷遇しておられた等の止まれぬ事情があるならば話は変わりますが、此度の戦、明らかに備前守に非が御座る」
浅井長政が悪いし仕方ないよと、貞征を慰める。
事情があればセーフというのがポイントだな。
後で義昭と敵対した時の為の言い訳だ。
「忝ない」
俺の言葉に感謝する貞征だが、本心は泥舟から脱出出来てホッとしての言葉だろうな。
しかし、これで小谷城は南と西を塞がれてしまう事になるな。
まだ宮部継潤の調略が終わってないけど…
東は山だから、残るは北側だけか。
北に居るのは、井口、雨森、赤尾…ちょっと調略は無理っぽいかな。
うん、時間も無い事だし、ここまでにしておくか。
調略を切り上げで横山城へ戻ると、藤堂与右衛門(高虎)が出迎えてくれる。
「兵部少輔様、佐和山の磯野丹波守が臣従を申し出ております」
うん、そうなるよね。
でも、佐和山城って犬上郡?坂田郡?
俺の認識では坂田郡だけど、郡の境に建てられた城だからなぁ。
「丹波守には承知したと伝えよ。それと尾張守様へも知らせを送れ。恐らくは許されようがな」
史実でも家臣になってるし、大丈夫だとは思うけど念の為にね。
まあ、どうせ俺の領地になる訳じゃないし、殿に丸投げすればいいや。
「それと…」
うん?まだ何かあるの?
「どうした」
「浅井七郎殿が臣従を求めております」
「七郎?」
誰?何処の七郎さん?
「浅井家の連枝で、菅浦の代官職にある浅井井規殿に御座います。祖父の越中守殿は、この横山城を普請し、城主であった事も御座います」
あ~、あ~、諱の読みが3文字の!




