12 家臣を増やしたい
親父たちは先の浮野の戦いで先鋒を務め、不利な状況でも勝ちをおさめた。
それで褒美も貰えた事だし、家臣を増やしたいと頼むと、椎茸や酒で儲けが出たことで好きにさせた方がいいと、OKが貰えたので候補を考えてみる。
尾張が落ち着いたので、美濃に調略っぽいことをしてみる。
母の実家の林家はまだ美濃にあるので、迷惑をかけない様に、蓮台城のある葉栗郡近辺を調略する。
まあ、俸禄の関係で牢人くらいしか、雇えないんだけども。
そこでまず目をつけたのが、名人・久太郎こと堀秀政…のお父さんの秀重…のお兄さんだ。堀秀政の伯父さんだな。
堀秀政は、幼い頃、従兄の奥田直政と共に、僧侶になっていた伯父さんに預けられていた。
なぜ、弟の秀重が家督を継いでいるかというと、兄が病気で歩行が困難になったために、僧にさせられてしまったからだ。
その病名は、脚気!
この時代は、原因不明の病だが、俺なら治せるかも!後遺症はともかく、少なくとも緩和できるはず!
そこから家臣に、若しくは、堀家との誼を結ぶ。
堀秀政といえば、信長、秀吉に気に入られて大名になる出世頭。信長の小姓になる前に、秀吉に仕えていたこともあり、その後も仲が良い。
この秀吉の部分を、森家が代わりにやってやろうという計画を立ててみた。
堀秀政は、家臣にするよりも、信長に差し出して両方の心証を良くしたほうがいいんじゃないかな。
信長が生きていれば、越前が与えられる予定だったそうだから、本能寺の変があってもなくても、国持ちになれる武将。
是非ともウチの派閥形成に活躍してほしい。
さて、伝手があるかと言われれば無いのだが、ここは母の営に相談してみよう。
秀政の伯父・権之助重信と、うちの母との共通点は、宗派だ。
浄土真宗本願寺派…一向宗の通称のほうが分かりやすいか。
母は、熱心な一向宗の信者だ。
どれくらい熱心かというと、本願寺との戦いの後、顕如の命乞いを信長に直訴するくらいに熱心だ。
ついでに、本願寺に織田軍の情報を流していたスパイ疑惑もある(おそらく真っ黒)。
そのあと、信長と於乱が揉み消しに奔走したとかしなかったとか。
後々、なんとかしなければならないが、まだ本願寺とは険悪な状態ではないので、暫くは利用させてもらおう。
一向宗の堀権之助と仲良くしておくのも、のちのち何かに使えるかもしれないから。
次は、元織田信賢配下の武将。山内一豊や堀尾吉晴だが、暫く時間を置いて、一度浪人してもらったほうがいいのかな?
山内一豊なんかは、信長の軍は親の仇だし少し時間を空けて落ちついてから交渉したい。
元家老の息子より、元牢人の方が俸禄も下げられる気がするし!
他家に取られるよりは、家臣に加えた方がいいのだけど、山内一豊は各地を転々としていたし、堀尾吉晴も尾張統一までは牢人していたはず。
今まで出していた勧誘の手紙に、少しは効果があるといいな。
そして、青田刈り。
秀吉の親族は、スルーしつつ、牢人を探す。
後々、逆恨みされたくないから、同郷や顔見知りなどはなるべくパスさせてもらう。
欲しい人材なら、弟の秀長が欲しいけど、絶対無理だし。
福島正則の父親は、いつ家臣になったのかな?親が先か子が先か?
できれば、長浜の前の横山城主時代以降の人材がいいな。
秀吉も、そこまでは出世してほしい。
盾は多いほどいい。
最後に、親戚を呼ぶ。
森家にも当然、親戚ぐらいいる。
母の実家の美濃の林氏や森氏の分家もいるし。
林氏は、あとで家老になるから放っておいても大丈夫だと思うけど。
でも、森氏の分家の話は、あまり聞かないなぁ。




