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ムック  作者: 河野秀彰
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第一話

体育館の屋根の上でいつものように一人で昼食をとり終わり北川隆弘はタバコを噴かしながら昔祖父が飼っていた犬の名前を思い出そうとしてた


黒色のパグ犬でおとなしい犬だった

隆弘が小学2年生の時に死んでしまった

もともと心臓が弱く病弱な方でわずが5年ほどでこの世をさった

動物は人間の何倍も年をとるのが早いとは言えどさすがに早すぎる


『クロ?』

いや違う

『パグ?』

いやいやそのまま過ぎる

やっぱり思い出せない

隆弘は携帯で時間を確認した。

『はぁ〜もうこんな時間か』

最後にフィルターギリギリまで短くなったタバコをもう一度吸うといつもよりさらにまずく感じながら嫌いなブラックコーヒーを飲みほした


教室に戻り机に着くと待ってましたとばかりにニヤニヤしらがら近づいて来る三人組が目にはいる

『黒木』『樋口』『小牧』の三人だ

最近流行りの不良マンガや映画にドラマの影響をモロに受けた奴らだ

リーダーの黒木が隆弘の前の席に座り『北川、今日の放課後お前に紹介したい人がいるからサッカー部のグランドに来いよ』

他の生徒達の目が気になるのか小声で言うと一丁前に睨みでる

『もういいよ。それに前回、最後にしろと忠告したはずだぞ』

呆れた様にいうと

『逃げたら夜お前の家に行くぞ』

『はいはい、分かりました。ただ予定あるし、早めに切り上げるぞ』

『できるもんならな』

捨て台詞を吐き三人は席を立ち教室からでていった

今日も帰るらしい

『はぁー』

ため息をはいてその背中をみてると隣の席の『斎藤香菜』が目で大丈夫?と言ってる

『まぁ〜いつもの事だよ。心配しなくて大丈夫だから』

笑顔でかつ小声で答えた

かなは隆弘の五人いる女の中の一人である

背は低いがスタイルと顔は抜群にいい

隆弘の通う学校は宮崎県の片田舎にある商業高校で女子生徒の方が多く女子のブレザーも可愛い為可愛い女子生徒が多いが香菜はその中でもトップクラスであろう

『全くあいつらもよくもまぁ懲りずに隆君も大変だね』

『だね』

『今度はいつうちに遊びに来てくれるの?』

『近いうちに』苦笑気味に答えた

どうやら香菜は最初からそれを言いたいが為に話かけた様だ

ここ2週間くらいはほったらかしだ、言い出してもおかしくないとほ思うが仮にも彼氏が絡まれてる中でする話ではない

この女の頭の出来の悪さにはさすがに嫌気もわくがこの体をもすてるの勿体ない気とするや黒木達の事など考えていたら気づくともう放課後だ


この学校のサッカー部のグランドは学校から少し離れた場所にある為に荒れ放題だ

グランドに向かう前にまた体育館の屋根の上でタバコを吸ってから向かった

あの三人が隆弘を目の敵にするのは分からなくもない

容姿端麗で女子生徒からはモテる

いつも一人で行動しケンカも強い

そんな隆弘を心よく思わなくても仕方ないとは思うが全くあいつらもよくも懲りないもんだ

あの三人もケンカは強い方だろう現に高校はあいつらの天下だ

だが相手が悪い

隆弘は小学生になる前から空手をやり試合では中学卒業まで九州では負け知らずだ

現在は辞めてるとはいえど素人に負けるはずがない増しては同世代なら尚更だ

グランドに着くと黒木達はまだ来てない様だ

タバコでも吸いながら待つことにした

タバコを一本吸い終わったその時黒木達がやって来た

黒木、樋口、小牧

その後ろから着いて来る坊主に金髪そしてマスクをしてる

かなり小柄だ

近づきながら黒木が

『今日はこいつとタイマン勝負だ』

自分達じゃ勝てないケンカ相手にケンカの依頼までして連れてきた相手をこいつ呼ばわりとはどういう事だ?

そう考えていたら金髪が前にでてマスクを外しながら

『お久しぶりです。隆弘さん』

『お久しぶり?誰だお前?』

『酷いなぁー俺ですよ。俺』

思い出そうと顔を覗き込むと

『お前…なんで』




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