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道のうえ

作者: 秋葉竹



子らを

蝶々のようだと喩えた先生がいらっしゃった

幾百本のクレヨンで描かれた

みんなが無欲な色を持ち

ヒラヒラ翔んでる

ヨチヨチ生きてる

未来しか持たないちいさないきもの


人生に挟まれたとき

鱗粉を振り撒きながら

羽をもぎ取らそうな痛みに泣き喚きながら


そして道の途中まであゆみ

うしろを振り返ったとき

それもいつかは白黒の記憶に変わっている

ことにきづく


それはけして消えないけれど

うすれ薄れて砂のうえに風紋を残して

のこし残してもそれをみたくない

掌をみる


なつかしくも

ここちよくもない

凍ったまなこを風に晒す


子らを

蝶々のようだと喩えた先生がいらっしゃった

あやふやな時代の愉快な闇を

ひとりもさみしがらない白光のなかを

ヒラヒラ翔んでる

ヨチヨチ生きてる

なんとかいきようとするちいさないきもの



子らに


なんとか

まじめにまっすぐおもしろく

生きてほしいと祈る

祈るしかできないとうつむく

そんな先生がいらっしゃった





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