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私が伴侶?そんなわけないよ

”シエナ、10歳です”


「シエナちゃんね。私はクラリスよ。勇者パーティーの一員でヒーラーよ」


「俺はグローム。俺も勇者パーティーの一員だよ。で、あんたの後ろにいるのが」


「…勇者のライルだ」ナデナデ


なんで勇者様は私の頭を撫でてるの!?


”よろしくお願いします。ところでここはどこですか?”


目が覚めてからすっと気になっていたことを聞いてみる


「ここはお前が住んでいた街から2日ほど掛かる街にある領主の屋敷だ」ナデナデ


”え!私そんなにねむってたんですか?”


「いや、半日くらいかな。ライルが転移魔法を使ったからね」


え、わざわざ?


「貴方がグロームとぶつかった後、ライルが貴方を追いかけていったのよ。孤児院に入ってすぐに倒れた貴方を抱えてシスターにも何も説明せず転移しようとしたから慌てて止めたのよね。シスターには許可もらってから転移したのよ」


”迷惑をかけてごめんなさい”


「迷惑なんてことはないさ。むしろあんなに慌ててたライルは初めて見たよ。ふふ…」


「うるさい。笑うな」ナデナデ


え?なんで慌てるの?


「やっと見つけた伴侶が死にかけていたんだ慌てるに決まってるだろう。もう二度と伴侶が死ぬ喪失感を味わいたくはない」


え?私が伴侶?


”なにかの間違えではないんですか?”


「どうしてそう思う」ナデナデ


だってまず、勇者の伴侶は人族のはず


私は人族じゃない


”だって私、森族の血を引いてるので伴侶に選ばれるわけないです”


「え?そうなの?」


”はい、母が森族だったんです”


森族…通称エルフ


お母さんはこの国の貴族の生まれでお父さんと結婚するために家出したって聞いたことがある


お父さんも人族ではないらしい


種族は聞いたことはないけど…それらしい会話を両親がしていたのを聞いたことがある


「じゃあ、違うのかな?」


「いや、伴侶で間違いないはずだ。森ではじめてシエナを見つけた時、空虚感がなくなったのを感じた」ナデナデ


「北の勇者様に話を聞いてみないといけなさそうね」


「あぁ、そうだな」ナデナデ


”ところで…”


「どうした?」ナデナデ


”勇者様はいつまで私の頭をなでてるんですか?”


「「あ」」


「…いいだろべつに」ナデナデ


もう諦めることにした


「じゃあ、とりあえず解散しましょうか」


そういってクラリス様とグローム様は部屋を出て行った


「あ、そうそう。領主様が今日の夕飯一緒に取りましょうって言ってたわよ」


そんな爆弾をおとして…


(嘘でしょー!マナーとかどうしたらいいの…)



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