ポーション作り!
(今日はいつもより多く見つけれた!)
いつもなら15本ほどしか見つからない薬草が今日は23本も見つけれたからうれしくて自然に笑顔になる
(これなら今日はうまくいけば銀貨2枚くらいになるかも!そしたら皆の夕食のおかずが一品増えるはず!)
街に戻り、孤児院から少し離れた一軒家のドアを叩く
少しして出てきたのは70代くらいのおじいちゃんだ
この街の人の中で私のことを悪く言わない数少ない人だ
挨拶の代わりに軽く頭を下げる
「おまえか、入れ」
おじいちゃんはそう言って奥に行ってしまうので私は急いでついていった
「今日はどれくらいとれた」
私は左手で2を右手で3を作って見せた
「今日は多いな。なら……これを作ってみろ」
そう言って一冊の本を開いて一つのレシピを見せてくる
(あれ?これっていつもは作らせてくれないやつ…魔薬だ。私にはまだ早いって言ってたのにいいのかな?)
私はおじいちゃんを見上げて首をかしげる
「……何を言いたいのかわからん」
そう言われてしまった
なのでレシピを指さし、自分を指さしてから腕でばってんを作る
それで通じたのか「あぁ…」と頷いていた
「作りたくないのか?作りたがっていたと思ったんだが…」
その言葉に全力で首を横に振る
「冗談だ。今のお前なら作っても変なものにはならんだろ」
魔薬は正式には魔力回復ポーションで普通の回復ポーションよりも作るのが難しく、変な薬ができるとといわれている
私はおじいちゃんにポーションの作り方を教わっている
といっても最初に魔薬を作りたいとレシピを指して訴えたら「初級の普通のポーションからに決まってるだろ」といわれてしまったが
まぁ、基礎もできてないのに難易度が高いものを作らせてくれるわけない
あの時は前世で知らなかったポーションの作り方がわかるとテンションが上がっていたため普段なら言わないだろうことをいってしまった
でも、今日から作っていいと言われたからテンションが上がってくる
私は薬草以外の必要な材料を調剤棚から取り出して並べる
(さて、変な薬作らないようにがんばらなくちゃ!)
レシピを見て作業を進めながらわからないところはおじいちゃんに訊いて完成させていった