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彼女を女友達にNTRされましたが、なぜかドキドキしてます。  作者: さば缶
第4章 ――ステージの成功と失う予感
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第11話

 ステージのリハーサルが終わり、いよいよ本番が近づいてくる。

学園祭のメイン会場では、すでにいくつかのサークルがパフォーマンスを披露し、観客の歓声がそこかしこで上がっている。


「悠太、もうすぐ出番だって。準備いい?」

「うん。ギターもチューニング大丈夫だし……気合い入れるよ。」


 バンド仲間が舞台袖で声をかけ、悠太は深呼吸をする。

玲奈は自分のダンスチームと控え室で合流しているらしく、この場に姿はない。


「真由は……どこにいるんだろう。」


 そう思って視線を巡らせていると、背後から小さな声がかかる。


「悠太……大丈夫? めちゃくちゃ緊張してるように見えたから。」


 振り返ると、真由がイラスト展示のスタッフ用バッジをつけて立っていた。

彼女はいつもより少し落ち着かない様子で、そわそわと視線を左右に動かしている。


「そっちはもう展示終わったの? どうだった?」

「うん。とりあえず貼り付けとかは完了した。でも、お客さんが入るときは一緒にいるように言われてて……すぐには見れないんだけど。」


 真由が抱きかかえるファイルには、何枚かの予備イラストが入っているらしい。

悠太はそのファイルをチラリと見つめ、彼女がそこに何を描いているのか気になってしまう。


「じゃあ、俺がステージ出るの、見に来れないの?」

「ううん。大丈夫、ちょっとだけ時間もらったから。バンド演奏、見たいし……玲奈のダンスも。」


 真由の言葉に、悠太は思わず喉がつまる。

彼女が「玲奈のダンス」を特別に待ちわびているのは、なんとなくわかる。

だけど、その想いを否定する気にはなれない。


「そっか……ありがと。俺も一応頑張るけど、みんなの演奏だし、楽しんでくれたら嬉しいかな。」

「うん、楽しみにしてる。悠太のギター、好きだよ。あったかい感じがするから。」


 真由はそう言って微笑むと、「それじゃ、あとでね」と言葉を残して去っていく。

その背中を見送る悠太の胸には、一種の複雑なドキドキが渦巻いたままだ。


「はあ……俺って、変に意識しすぎなのかな。」


 メインステージのアナウンスが「次のパフォーマンスは軽音サークルのバンド演奏です」と告げる。

自分たちの出番が迫り、悠太は慌ててギターを手にする。

心を落ち着けようとするが、真由と玲奈の顔が交互に頭に浮かんでしまい、ますます混乱しか感じられない。


「よし……行くか。」


 仲間に合図してステージへと向かう。

スポットライトがまぶしく、客席にはすでに多くの学生が集まっているのがわかる。

視線を遠くへ伸ばせば、きっと玲奈と真由もいるのだろう。


 ドラムのカウントが始まり、ベースがリズムを刻む。

悠太は息をのみながらもギターを構え、最初のコードを思い切り掻き鳴らす。

この音が、二人の耳にどう届くのかを思うと、妙に胸が高鳴る自分に気づく。

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