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【300万PV突破】不人気職の俺が貴族令嬢に転生して異世界で無双する話 ~武器使いの異世界冒険譚~  作者: 黴男
第一章 王都決戦編

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Ep-545 超巨大母艦レーヴェロットグリヒェ殲滅戦 part1

今までで最長のサブタイトルかもしれません。

「........」


クレスは廊下を駆けていた。

背後からは、大量の八脚魔導機兵が追いかけてきていた。


「..........隠れる場所がねぇな」


クレスは困っていた。


「連戦は想定してねえからな.....」


魔力も半分を切った。

切り札はあるものの、それを切るのはまだ早い。


「げっ」


廊下の向こうから、別の機兵がやってきた。

クレスは完全に包囲された形になる。


「.....と、思ったか?」


クレスは足を止めない。

魔導機兵の魔弾の掃射を回避しながら、T字路の壁にナイフを投げ、そこに入れ替えで出現する。


「邪魔するぜ」


そのままクレスは壁を蹴り、適当なゲートを見つけてそこに空遁術で潜り込んだ。

そこは、機械室のような場所で、狭い室内に大量の魔導機械が置かれており、その全てが稼働状態にあった。


「弄っちまうか」


クレスは機器の魔導装置に干渉し、内部の魔術紋を書き換えていく。


「なるほど...ここは艦内環境の維持施設なんだな」


クレスは魔術紋を弄り、作動しないで魔力を溜め込むように指示した。


「これで...」


飽和した魔力が起爆して、大爆発を引き起こす。

クレスは爆発する前に逃げ出そうとするが、外は敵だらけだと思い直す。


「.........何か隙間はねえかな」


クレスは周囲を探る。

そして、上の換気口に気が付いた。


「行ってみるか」


そうして、クレスは上へと上がった。







その頃。

ジュナ達は光線の雨から逃れ、地下ドックに逃げ込んでいた。

そして、リーダー達を集めて会議を行なっている。


「だから、私が行くわ!」

「空までどうやって上がる?」

「っ.........」


飛行魔術では速度が出せない。

母艦の下部に付いている夥しい数の砲台から集中砲火を受け、あっという間に死んでしまうだろう。

その数秒後には骨も残らない。


「飛行魔術では到達できん。ジュナ殿の跳躍力でも到底及ばんだろう」

「そうね......」


部隊長のアーサスに言われ、ジュナは俯く。

武神降身状態になれば、跳躍で十分届くだろうが...


「あの大きさのものを、私とクレスだけで殲滅するのは無理」


全員で力を合わせる必要がある。

しかし、全員でバラバラに突入したところで、生き残れるのはわずかばかりだ。


「......どうすれば良いか、転移装置でもあれば話は別なのだが」


クレスと一緒に侵入したフィンが、そう言う。

侵入に使ったポータルを起動できればいいが、相手側の周波数も分からないので意味がない。


「......待って、ポータル?」

「ああ、俺とクレス殿が潜入した時、上のドックを破壊したんだ。その衝撃でポータルが使えなくなったんだが、クレス殿は......」

「戦艦よ!」


ジュナはビシッと指を上に向ける。


「戦艦...? しかし、クレス殿によってあらかた破壊されているはず」

「クレスは多分、魔導核を暴走させて自爆させたと思うわ...だからこそ、魔導核の代わりになるモノがあればそれでいい」

「......魔石か」


レオンが声を上げる。


「全員で、突入しましょう?」

「......そうだな」


その場に居た全員が、その提案に頷く。

このまま死を待つよりは...と思い至ったのだ。


「ハハハ、いいじゃねえか? 全員抱えてボロ船で敵の母艦に突撃だ、愉快だろ」


レオンが笑う。

それに釣られて、他の者たちも笑う。


「奴らがこれで調子づく事が不快だ、魔導兵器なんかよりも杖の方が強いことを教えてやらないとな」


アーサスが、自分の持つ重い杖を握り呟く。


「ああ、その通りだ」


フィンも頷く。


「努力もせぬ者が力を振るい、尊き剣と杖が蔑ろにされるなど、あってはならない事だ」

「おう!!」


そして、それからは忙しかった。

上階は爆発でボロボロになっていたが、


「退けるわよ!」

「了解! そこのお前、そっちに逃げろ!」


残骸をジュナが片付け、武神との合わせ技で地下ドックまで艦を移動させた。


「でかいな......」

「これなら、全員乗れるでしょ?」

「ああ」


レオンは頷く。

ジュナが拾ってきたのは、後部に大穴が空いた艦だった。

エンジンブロックに大きな被害がないため、魔導核を代用できればいつでも乗れる状態だ。


「.......よし、修理を開始する」

「「「「了解」」」」


そして、突入向けて修理が始まった。







その頃、クレスはというと。


「これが....」


西部で一番大きいと思われる部屋に降り立っていた。

その部屋では、魔導核が独特の重低音を響かせている。


「おっと」


その時。

警報と同時に周囲にある4つのゲートと、天井にあったシャッターが開き、魔導機兵が次々と出現してくる。


重力(グラビリオン・)圧球(スフィア)!」


クレスは素早く魔法陣を構築し、重力球を放つ。

重力球は魔導機兵の砲撃を吸い込みつつ、魔導核に近づく。


「放出!」


クレスが叫ぶと、重力球の性質が変化し、吸い込んだ魔砲撃を周囲にばら撒き始める。

そして、放出によって巨大な質量と化した重力球は、魔導核を木端微塵に粉砕した。


「うおおおっ!?」


直後、激震が走る。

母艦全体が大きく傾き、すぐに元に戻る。


「.........やっぱ、読みが当たったか」


クレスはうんうんと頷く。

これほどの大きさの物体を、一つの魔導核で浮上させることはできない。

つまりは、複数の戦艦が合体したものが母艦に当たるのだ。


「...っと!」


クレスは背後からの砲撃を回避し、右手で魔法陣を動かす。

重力球はクレスの操作に応じて周囲を移動し、反対方向に飛んでいく。


「吸収!」


クレスの指令に応じ、重力球は再び引力を発生させる。

魔導機兵を吸い込み、内部で圧し潰していく。

そして、最奥まで到達する。


「放出!」


クレスの言葉で引力が斥力に変化し、重力球は周囲に残骸をばら撒いて撹乱する。

その隙に、クレスは天井のダクトへと潜り込み、姿を消した。


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