i) 取り巻き少年は少女と出会う (Crony boy meets girls) Disc A
なかなか戯作の時間をとれない中、
続きを進めるべきか、
ひたすら多い誤字脱字を見直すべきか
現在悩んでいるところです。
そんな中、楽しんで頂ければ幸いです。
僕の初恋はお父さんでした。
……と聞かされれば、母親の間違いだろうとか冗談がきついと笑い飛ばされるところだろう、本来なら。
以前、騎士団の人たちに話したら、爆笑とともにそう言われた。
良い人たちなんだが、あけすけなというのだろうか、どうにも口が悪い。
だけど、事実だからしょうがない。
それまでも、お母さんと比べると劣るけど、まあまあの美人だと思っていた。僕が生まれる前は結構太っていたのが、その後で今の、豊満とか騎士団の人たちが言っている姿になったらしい。まあ、お母さんと比べている段階で、そもそもおかしいのだが、そこは良い。
だが、あの日。
戦争から戻ってきた時の、行進で、僕は初めてお父さんが甲冑から下りてくるところを見た。
それが覚えている、一番昔の事だろう。まだ、お母さんか家令さんに抱かれていた頃のはずだ。
日光を背にぴっちりとした陣中鎧が黒い影として浮かんでいる中で、髪が日の光でキラキラを輝き……
ほこらしかった。
かっこよかった。
きれいだった。
だが、それ以上に目が離せなかった。
これが『りりしい』と言うのだろう。
そして、気がつくと陣中鎧に包まれたお父さんの姿を、ずっと追っていた。
見惚れた、と言うらしいが、まさにそんな状態。
だから、お父さんから剣を教わるのはうれしいと同時に恥ずかしくもあった。
そういえば騎士団の人たちに言わせれば、お父さんの使う技はかなり特殊らしい。武術と呼ばれる物に似ているそうで、小柄な人向きな技だそうだ。
だから、大きくなったら、騎士団の人たちが教えてくれる事になっている。
少しさみしかった。
そして二度目の初恋は、王都で馬車から見かけた女の子。
初なのに二回目と言うのも変だけど、お母さんは初恋対象から外すらしいので、きっとおかしく無い。
……はずだ。お父さんだって、似たようなものだ。違いない。
あれは確かお父さんと一緒に、王都に行った時。
多分、お父さんと二入で二輪馬車に乗った、初めてだったと思う。
通りがかりに、街中を歩く女の子の姿を見た時、なぜか目が離せなくなった。
僕と同じくらいか、それとも少し上くらいの女の子。
今でも、そのピンクの髪と整った横顔を忘れられずにいる。
そんな彼女と同じ色の女の子が馬車の前を横切って走っていった。
少し空が暗いせいか、髪の毛はあの晴天で見たときの淡い色よりも濃い色に見える。
整った顔立ちは前回とは異なり、口元が一文字にキリッと結ばれた、端正で精悍な横顔だった。気がつくと僕は馬車から飛びだし、彼女の方に走りだした。
「お父さん!」と一言叫んで。
力一杯走った。
追いつこうと走った。
闇雲に走った。
力の限り走った。
倒れんばかりに走った。
いた。
息が切れ胸がドクドクとうなっている中、道の向こうに彼女が見えた。
走りにくそうな服なのに足を一生懸命動かすが、靴の先が石畳に引っかかり、顔から滑るようにして倒れ込んだ。
ぼくの背後から大柄な男が追っかけて来る事に気がついたのは、そのときだった。
気づくと同時に、足が出ていた。お父さんに教わった、足払いという技だ。
払うと同時に、低い姿勢から、再び駆けだし、倒れている女の子に向かう。
息が苦しい。だが、女の子は、追われていたんだ。そうだったんだ。
助けないと。絶対に。
倒れている女の子に、大男よりも先に間に合った。
そして女の子の手を取って、立たせてあげる。
「こっち」
そう言って、女の子の手を持って、駆けだした。
後ろから追ってくる男から逃げるんだ。
その間に、お父さんがなんとかしてくれる。
それまで、逃げるんだ。
ひろ☆らいだーはハイオク仕様である
「ハイオクですか?」
「いや、普通にコーヒーで良いすよ?」
戦闘員に襲われていたところを助けたところ、思いがけずおごってくれるという。
「どうぞ」
さすがに喫茶店による訳にもいかず、缶だった。
だが、その一服を見計らったかのように、新たな戦闘員が。
「せっかくのコーヒーが」
そのときだった。淹れ立てのコーヒーががぶちまけられたとしか思えない、濃厚な香りが、風上から漂ってきたのは。
「焙煎!」
突然、黒い粉を振りまいたかと思うと、その言葉とともに腰のフレイバーホールが香の力で回転し変身したのだ!
「焙煎WELLのモノ・薫りを覚えているモノは幸せであるのよ」
同時に放たれる、空中からのキック。
「はあ、てっきり猫又さんだと思ったら、まさか教授でしたか……
「大丈夫!
今度はお礼にビーガンで、
ひろ☆よっぱらいだ~に二段変身するよ!」




