はじめての部活体験
やっと長いレクリエーションやらに解放されて玄関へ向かう。
玄関へ向かうと様々な部活が勧誘活動やら人を集めていた。その中で自分はあるスポーツを探していた。
堅いのいい柔道部やら坊主頭の野球部やら様々あったがそのどれらでもなく、
「あっ、いた!!あの、ここでいいんですか?」
そこには二つ上の先輩が二人と同級生が何人かいた。どれも見覚えはなく、誰だという目線を送っていたしこっちからも送られていた。
「“剣道部”だけど、体験入部?」
「はい!」
自分は剣道部に入ろうとしていた。
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そのあと、自分は置いていかれた。迷子にもなっていた。
教室に忘れ物をしたからと取りに行って戻ったら既にいなかった。確かに自分は取りに行ってきますと言って“急いでね”とは言われたがまさか置いてかれるとは……
幸いな事に場所は聞いていた。実はクラスとなっている場所は新校舎になっており、旧校舎を通り古い体育館、その先の階段を上り武道館がある。
というか一回だけ練習試合で来たことがあったからなんとなくはわかっていた。
それでもあまりにもひどい仕打ちだ。まだ入って間も無い新入生を一人にするのか?それでもしょうがないと思いつつ向かう事にする。
通る時も狭かったりだとか、汚れとか少し削れたりしていて風情というか廃校らしさを感じさせていた。
やっとこさ、長い階段を四階分も上がりつく事ができていた。中は、水飲み場にトイレ、部室とビニールが敷かれた靴置き場。武道場と狭ささを感じさせる。
その中で一年生は、ビニールが敷かれた部分に十人ぐらいが座って見ていた。
そして2、3年らしき人達もこれまた狭し様子で練習をする。
人数も多いながら試合上一個分ぐらいしか無い場所で何十人も動けないのは当然である。
自分も座る事にしてみる。そしてその迫力にすごく興奮した。狭いからなのか防具をつけた人達が一斉に動き左、右と移動し、声を荒げ、辛そうにも必死であった。部屋に籠る熱は部屋中をサウナのように熱い。
ーーあぁ、自分も剣道をしたい
中学校とは違った高校の剣道。その時は高校の剣道に憧れを抱いた。
そして一年生達は先に帰る事になり帰ろうとしたのだが視線を感じる。チラッと後ろをみると一年生と胴着などをつけた人が話していた。おそらく中学の先輩、後輩なのだろう。
だが、その先輩はそれはもう睨みつけるように自分を見ていた。その視線は今思うと背筋が凍りつきそうなほどに
そして意味も分からずにそそくさと一人帰ることにした。(確か親を呼んだ気がするけど曖昧なので覚えてません)
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