表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/10

お別れ

俺はもう一度赤髪のほうに向きなおり、両手を合わせて言った。


「あの、お酒少し分けてもらってもいいですか。安いのでいいので。どうせあの人は味なんてわからないですし」

「ああいいぞ。すまんが酒を少し持ってきてくれないか」

「あ、はい分かりました」


 バタン、とまたドアの音がして、この小さな真っ暗な部屋から眼鏡が出て行った。その振動で真ん中にあるランプが揺れる。


「さて、と。お前も出発の準備をしないとな。急げ」

「まあでも酒がくるまでまだ時間がありますし、ゆっくりでもいいんじゃないんですか?」

「いや、あいつは……」

「持ってきましたー」

「早いなあ、おい」

「それじゃ行きますか」

「そうだな」

「さようならー」

「またな」

「また来てねー」


 悪魔二人と騎士団の三人という意外過ぎるメンバーに、城のものを驚かせながらも森の入口へとたどり着いた俺らは、互いに別れを告げ、それぞれのほうへと歩き出した。もちろん俺は右手に紫色の瓶をこさえて。とふと、一つ言ってなかったことを思い出し、白い三人組へと振り返る。


「今度会ったときは何か王への復讐でも考えようか」

「……そうだな」


 赤髪の団長はひらりとマントを翻しながら、ふっと笑い、手を掲げた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ