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君と出会ったのはあの日……
一話目だけめっちゃ短いです。
次からはもっと内容ありで書こうと思ってる所存なのでなにとぞ……
楽しんでもらえると幸いです。
「あの……そろそろだしてくれませんか?」
普段は人が寄り付かないであろう、おどろおどろしい雰囲気を放つ折の中。ある角が生えた男は一人、外側に腰掛ける女に懇願していた。
「お前がすべて話すまで出すことはできん」
王国の地下の小さな牢がある部屋。そこに魔王の側近であるウィリアムは捕まっていた。
「お前はでも確か魔王のそばにいた奴だろう。なぜ何も知らないと言えるんだ」
確かにその通りなのだ。牢に捕まるという醜態をさらしてしまってはいるが、腕は魔王軍一強い、はずだ。けれどもどうしようもないこの状況に、只々ため息をついていた。