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枕の下に 希望の上に(9)

霧雨ジオプトリー

輪郭のぼやけた風景は

見た物全てを

空間と混ぜ合わせている

内側と外側の境が曖昧で

確定する事が出来ない

それをそれと言い

あれをあれと言う

出来ないのだ

哀しかろうと愉しかろうと




眉間に皺を寄せながら

眺る風景は

集中している物にしか

焦点が合わない

独立しているにも関わらず

背景を混ぜ込み

関係があるかのような

感覚になっている

「木を見て森を見ず」

その言葉では

既に言い表せない

木は森になるという理由

森の中に木があるという疑念

森があるから悪いのだと

全てを排除する気でいるのだ




眼鏡が必要か

曇りの無い眼鏡は無い

真実は

どのような事柄であれ

一つではあるが

立場が違えば

その一つは増えていく

そして

それらは個々にとって

全て真実なのだ

好きな真実と嫌いな真実に

分かれるのか

信用できる真実とできない真実に

分かれるのか

最早

真実という言葉は

飽和している




輪郭のぼやけた風景は

見た物全て

考えない事にできる

確かな事が無いからだ

だから

遠視であれば

周りの好きな風景を

近視であれば

近くの好きな物を

輪郭がぼやけずに見れる

考えない事は

違う物を

大切にする時間なのだろう


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