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妖精のコロ

突然視界が開け、光が射し込む思わず目を細める


二人を囲むように生えていた植物たちは背後でざわざわと揺れる






光に慣れてくると目を徐々に開いた。



「わぁ...」








青い空を切り取るような高い天井に一面真っ白の壁と





目の前に背を向けた女性の像





昨今の魔術師の地位を確立した、聖魔術の開祖


(大魔導師ヘルキャット)



国旗の描かれた盾を左手に持ち、魔術師の象徴のスタッフを掲げた姿


魔術師を志す者なら必ず耳にするだろう存在



生徒には魔法史のテスト出題率100%の常連


そんな認識だ





「綺麗だ...それになんだか空気も澄んでいて」

「スエ!また来てくれたの~!」


カーティスの声を遮って誰かの甲高い声が近くで聞こえた






スエードの頭に何かがくっついている




「コロ、少しの間ここで特訓をしようと思うんだけどいいかな」


スエードは面識があるようで驚く様子もない





「特訓!いいよ!いいよ!スエが居るだけでコロ嬉しい!」


空いた口が塞がらない。

警戒心が強く、人間には滅多に姿を見せないとされているのだが


今僕の目の前でスエードと楽しそうに会話をしている







「妖精...だよな」


今日は驚かされてばかりだ、そう思っていたら妖精が僕の方へと

近寄ってきた。


攻撃されないか警戒してスエードの友達だと言おうとしたら




「ねえ!私はコロっていう素敵な名前をスエから貰ったの!いいでしょ!!」



とても嬉しそうな顔を向けて自らの名前を自慢するものだから

馬鹿馬鹿しくなって警戒を解いた



「うん、本当に素敵な名前だね。羨ましいな」


棒読みになってしまったけど、そう伝えたら


でしょでしょ!っと興奮して遠くに飛んでいった





「スエード、コロって名前はどうかと思うよ」


妖精をペット扱いなんて、畏れ多いことをするもんだと言ったら


「え、コロポックルじゃないのあれ」


と言った。

コロポックルがなにか分からないけど名前の由来はそこだったのかと

思ったのと同時に、安直なネーミングに寒気がした


コロポックルだから(コロ)










主人公はネーミングセンスが壊滅的

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