スエードの青空教室
「意味が分からないって顔だな。よしじゃあ…」
理解できない僕の為に教えてくれるみたいだ。
スエードは優しい。
格好と口数の少なさで誤解されるけど(僕もその一人だった)
今日だって実技試験の苦手な僕をパートナーにしてくれて特訓まで付き合ってくれたり
行動が突拍子もないけど
「まず、魔術を解除するためにはなにが必要でしょうか?」
授業が始まったみたい。
スエード先生の青空教室が開催だ
もちろん歩きながら
「解除したい術の選別です」
授業で習ってないけど個人的に勉強はしている
「まずは魔術か呪いかを見極めなければならない」
教科書にはそう書いてあった
スエードが頷いてる。当たってたみたいだ
「その見極めには中級魔術の分解のカテゴリーで見てみましょう。」
教科書通りに言ってしまった。
でもここまでだ。これは魔術の種類として紹介されただけで
中級魔術は2年生からだ
「呪術は、簡単に言うと呪いは術者が死んでから発動したり、
辺りの人や動物、植物などから魔力を供給して術を保つ構造をした術の事」
命をエネルギーとした犠牲的な術
凄まじい効果を持つとされる。
現在は国から使用を認められた者(呪術師)のみだけとなっている
「魔術は知っての通り体内の魔力からなる術の事」
一般的に魔術と呼ばれているものは、水を出したり火を付けたりすること
それを戦闘に特化させ扱う者は魔術師と呼ばれる
そして魔術から派生したものが聖魔術、
「解除も選別も聖魔術を使うんだ。意外だろうけど聖魔術にしかない特性を使う。」
頭に疑問が浮かぶ。
「聖魔術の特性?」
聖魔術の特性は傷の治癒から毒や呪いの解除...
「まさか、ヒールで解除するの?!」
「ヒールは主に選別のために使うの。そしてさらに別の聖魔術を重ねる掛けするんだけど...
今回私がしたのは術の一時無効化って言ったよね。」
確かそう言ってた、耳にしたことない言葉だ。
「自分の体からエネルギーを供給する訳だから、
解除されれば供給が止まる。それで分かるんだ。」
よくできた仕組みよね。と言って続けた
「一時無効化はレプリカを使う。」
レプリカ
初等科で習った魔術入門の基礎の基礎。
まさかこんな所で耳にするなんて
「もちろん只のレプリカじゃなく、術が掛かった状態のレプリカだ」
「そんなこと出来るの?しかもさっきレプリカなんてどこにも見当たらなかったよ。」
そうあの場所には術の掛かった扉が一つあっただけ
いつの間にレプリカなんて
「レプリカが大事なのはその対象の構造だけ。形はどうにでもなる。」
つまり、
「術の掛かった扉と同じ構造を私の体の中で再現してるの。そして術者の供給をレプリカに写して
残るのは術の掛かってない只の扉。もう分かった?」
なんてことだ
「仕組みは理解できたけど、常識が追い付かない。」
スエードは普通じゃない
これは近いうち必ず修正入ります