万能猫短々1
掲載日:2026/08/09
【読者の皆様へ】
このストーリーは『万能猫』本編の結末や設定のネタバレを含みます。
物語を最大限に楽しんでいただくため、ネタバレが気になる方は、ぜひ先に本編「万能猫」をご覧になってからお楽しみください。
■夜を捨てた英雄
ダイモン卿お抱えの王立アカデミーの偉い学者たちが、ナムオを囲んで熱狂していた。
彼には、いかなる闇をも見通す「心眼」の能力があるという噂があった。
「これは魔法ではない。ましてや魔道具の類でもない。天性の『超感覚』だ!」
学者たちは彼を真っ暗にした実験室に招き入れ実験を開始した。
机には、複雑な図形が描かれた数十枚のカードが並べられている。
「ナムオ殿、指定する図形を順に選んでください」
ナムオはあくびを噛み殺しながら、迷うことなく百発百中でカードを当てていく。
「素晴らしい! これほどの力があれば、あなたは夜の王になれる。
なぜ、ギルドの夜間依頼を受けないのですか? 夜の闇の危険さで報酬も破格のはずなのに!」
ナムオはポツリと言う
「眠いから」
マイが思わず吹き出す
「先生方、諦めてください。この子、夜の10時を過ぎるともう目がトロンとしてきて、朝の6時までぐっすりなんです。」
そう、ナムオは思った以上に人間化していて、生活リズムはすっかり人間と同じになっていた




