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アルテリア魔法学校で最下位合格した男の話  作者: 霧雨
第一章 入学編

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11/188

#10 いざ、測定

 「よし。では出席番号順にいきましょう。

 121番、さくら 遥花はるか


 遥花が「は、はいっ……!」と前に出て測定。


 410


 「うん、遥花は平均より上だね。胸を張っていいわ」


 「よ、よかった……!」


 遥花はほっと胸をおさえて笑った。


 なんか、見てるこっちまで安心するな、この子。


 続いて魅亜。


 660。


 「…!?」


 「マジで!?」


 周囲がどよめく。


 沙羅先生も腕を組んで頷いた。


 「やはり素質は高いわね、魅亜。あとは実技さえ怖がらなければ、本来の力を出せるでしょう」


 魅亜は耳まで赤くして笑っていた。


 それにしても、“実技さえ怖がらなければ”ってなんだ?今日が初対面の俺には知る由もないが…ま、いいか。


 続いて理紅虎りくと


 300。


 「フェンリルと一緒に鍛えれば、伸びる伸びる」


 「頑張ります」


 どこか飄々としてるな。自分の実力も伸び代も理解できているような反応。


 それから瑞翔みずと


 256。


 「うわ、低っ……いや、知ってたけど……」


 「君はそのままコツコツ伸ばせばいい。焦る必要はない」


 「は、はい」


 瑞翔みずとはなんか普通だな。反応といい、先生からのコメントといい、一般的な男子高校生にしか見えない。安心する。


 そして虹矢こうや


 10。


 「…………」


 測定器がぶっ壊れたのかと思ったが、虹矢こうやは肘をつきながら言った。


 「ちっ、やっばまだ10かよ。くっそー、もっと上げてぇのに…!」


 こいつさっき、885を出したいって言ってたよな。嘘には聞こえなかったし、本当に真っ直ぐなやつなんだな。まあ笑ってる奴も何人かいるけどな。

 …俺が言うのもなんだが、どうして受かったのか不思議なくらいだ。


 「あなたはそのままでいい。努力は絶対に裏切らないわ」


 沙羅さら先生の声は妙に柔らかかった。


 「これで最後ね。

 150番…天竜てんりゅう 玲磁れいじ


 ……来た。


 俺は測定器に手を置く。


 どうせまた入学試験の実技の時みたいに、“評価不能”とか出るんだろ、と思いながら。


 ビーーーッ!!!


 「うわっ、なんだこの音」


 今度こそぶっ壊れたか?と思ったが、動作自体は正常…なのか?


 -100


 「は?」


 「マイナス…?」


 「魔力でマイナスっていくの……?」


 周囲がどよめく。なるほど、やっぱマイナスおかしいよな。


 沙羅さら先生は目を細め、ため息をついた。


 「…玲磁れいじくん。あなた、やっぱり普通ではない…」


 「先生、その言い方怖い」


 「怖いのは私の方よ。マイナス値が出るなんて聞いたことがない。ある意味、一番厄介だわ」


 じわ……っと、背中が冷えた。ても、そのあと沙羅先生は小さく笑った。


 「心配はいらない。

 あなたはここから、ちゃんと伸びるタイプだから。

 期待しているわ」


 心臓が一瞬だけ跳ねた。


 なんだその声……ずるいだろ。

初めて玲磁の異常性が描かれるシーンです。


もし良ければコメントください。励みになります。

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