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#0 序章
新入生が押し寄せる講堂の前で、霞 瑞翔は足を止めた。
「人、多いな…」
150人の新入生がひしめいている。彼もそのうちの1人だ。
これからの学生生活を考えると、誰もが歳相応に胸が高鳴るものだ。平凡な瑞翔も例外ではない。
そんな緊張を周りに悟られないよう、しれっと列に並ぶ。誰も彼を気に留めない。ただの新入生。
だが、彼はその目で見ることになる。
この中に、世界を揺るがす"異常値"が紛れ込んでいることを。
後ろに目を向けると、気だるそうに歩く少年がいた。
銀色の瞳が悪目立ちしないよう、わざと俯いて歩く少年──彼の名は、天竜 玲磁。
誰かとぶつかり、軽く謝り、気の抜けた表情で伸びをしている。彼もまた普通に見える。
「アルテリア魔法学校。まずは今年を乗り切るか」
瑞翔は誰にも聞こえない小さな声で決意した。
初めまして。設定を色々と考えていましたが、ようやく物語がスタートします。
結末までのプロットはできています。なのでしっかり完結させます。




