表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/11

迷子(ほのぼの)

 弱ったな、と聡太はいまさらのように思った。目の前に一人の男の子が立っている。

 その子供は母親を呼んで泣いていた。

 ようやく男の子が落ち着いて、こちらを見るようになった頃、聡太は男の子の肩を優しく叩いた。

「お母さん来るまで、俺と遊ぼ」

 男の子は顔を上げ、聡太を見た。

 時折絵を描いて見せたり、しりとりをしたりして時間を潰した。時折男の子の特徴を叫ぶのも忘れない。

「バタフライマン(アニメキャラ)が書かれたTシャツを着た男の子がお母さん探してます! 名前は透君です!」

 しばらく歩き、声も枯れ始めた頃に、聡太は誰かに肩を叩かれた。

 振り返ると、そこには髪を振り乱して肩で息をする女が立っていた。

「お母さん!」

 男の子は嬉しそうに叫ぶと、女に抱きついた。女は男の子を優しく抱きしめると、聡太を見た。

「ありがとうございます……! 本当に、ありがとうございます!」

「いえいえ。当然のことをしただけです」

 聡太は男の子に手を振る。すると、男の子がポケットから何かを出した。

「これね、僕の好きなバタフライマンのシール。あげるね」

 男の子の好意を断れず、聡太はシールを貰った。


 それから数年経ったが、そのシールを見ると、聡太は今でもにやけずにはいられないのである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ