85 「後悔のしない選択…」
丈は自身の正体に気づき存在意義が揺らぐなか、自分宛にゆきなが手紙を残していた。ジェームズから手渡され手紙を読み進めた。その手紙には今までの記憶や思い出、これからやるべきことを指し示しているかのよう_
一方、デイビス、アリス、ヨル、ジョージは神妙な面持ちでこれからのことを話していた。だが、アイビーの死、レナードの裏切り、そして_丈の正体。一気に巻き起こったため、頭と単純に気持ちの整理が追い付かない状態になっていた。
「これからどうしていくのさ…」
「レナードと戦うにしても戦力が減りまともに勝てるとは思えない…」
「キャプテン…」
デイビス、アリス、ヨルは足踏み状態で何も決まらない時間が続いた。
(こういう時、いつもならキャプテンが…)
デイビスの頭にはどうしても丈が消えない。率先して意見をだし打開策を打ち立てる人物がいない。統率してくれる存在が居ないだけでこの有り様…。と心の中で嘆いていた。
だが、同時に自分達を騙し、身分を偽っていたことに不信感も抱いていたのも事実。そのせめぎあいがデイビスを苦しめた。
「だらしねぇな、あいつ(丈)が居ないだけで」
見かねた様子で口を開いたのはジョージ。丈が2代目キャプテンだとするとジョージは初代キャプテン。2代目キャプテンの体制に口を挟まないようにと黙っていたが…。
「とりあえず、レナードの動向の把握と人員確保だな。まぁ、レナードと戦う気があるならの話だが」
「アイビーの仇をとらないといけない!」
3人の意見は同じだ。目を見れば分かる。しかし、同時に不安も滲み出ていた。それだけ丈とアイビーの存在が精神的支柱になっていたと言うことだ。
「ジョージさん!」
デイビス達がいる部屋にレジスタンスの1人が血相を変え走り込んできた。
「どうした?」
「はぁ!はぁ!はぁ!…それが!」
扉を開け、上がった息を整え口を開いた。
「ユートピアから着陸した…輸送機一機が…無断で離陸しました!」
「なんだと!?」
「誰が操縦してるんだ!」
「いえ、それが分からなくて…応答もないですし」
「どこに向かった?」
「それも不明です」
騒然とした雰囲気でデイビス達は確信していた。丈がユートピアへ向かったと。
「キャプテンですよ!」
ヨルが食いぎみにジョージに伝えた。
「あいつが?何でだ?」
「キャプテンも…私達と同じ気持ちなんですよ!」
「そうだよ!」
「そうか、、なら1人で行かせるわけにはいかないな!」
「はい!」
ヨルとアリスは勢いよく部屋から飛び出した。ジョージも微笑みながら後へ続こうとした。しかし、振り返ると1人、拳を握りしめその場から動かない人影が。
「お前はどうする?」
デイビスであった。
「俺は…どうすれば良い!?俺たちを騙していたあの人の元へ…しかし!頭では分かっているんだ、、」
「お前はこの数年、誰に着いていった?キャプテンという器か?それともあいつ(丈)自身にか?」
「!?」
デイビスの険しい表情が和らいでいく。
「短い期間だが、おれには後者に見える。確かにお前達を騙してたかもしれない、だが、それ以上に絆があるはずだ。後悔のしない選択をするんだ」
そう言い残し、ジョージは部屋を後にした。
「後悔のしない選択…」
『応答せよ!応答せよ!』
「うるせーな!」
輸送機に響くアラート、通信を無視し遥か上空へ飛び立った。
「まずはレナードを止める!それが今、俺がすること」
操縦席には丈が座り、目的地をユートピアに設定しレバーを握っていた。
時間が経ちユートピアが目視できる位置まで近づいた。すると、ユートピアから迎撃砲が輸送機目掛けて発射された。
「まじか!」
丈は巧みに砲撃をして、迎撃砲の弾を相殺していく。隙をみてみるみるユートピアへ近づいていった。
全ての砲撃をくぐり抜け、無傷でユートピアへたどり着き着陸した。
「さて、レナード達に見つかる前にやることが…」
丈はある場所へ向かった。自分のロッカーを開けニヤリと笑った。
「これを使う時がようやくきたな…アイビー!」
ありがとうございました。
皆さんは後悔のしない選択をできていますか?
理屈では分かっているけど…となる場面は生きていていくつもあります。Re:Change!の登場人物も、後悔のしない選択をとりつつあります。




