78 短いカーテン
小西丈 主人公
西条ゆきな 過去編ヒロイン
丈とゆきなは昼下がりにカフェで、今人気のスイーツを堪能していた。
「丈くんはお酒好き?」
「好きだね~」
「想像通りかも」
「今度勝負する?」
「いいよー」
2人は運ばれてきた皿の上にあるケーキにフォークを通し口に運んだ。
「美味しい~」
「人気なだけあるね」
ゆきなは頬に手を当てとろけるような表情をしていた。髪を切りメガネからコンタクトに変えるなどイメチェンをしたゆきな。出会った頃とは見違えるほどの変化に丈は見とれていた。
「顔に何かついてる?」
丈の目線に気づいたゆきなは聞くが、丈ははぐらかした。
「普段はお酒にツマミばっかりで、こんな美味しいもの食べないから誘ってくれてありがとね」
ゆきなは丈に感謝し、ケーキを平らげた。
「全然いいよ、てかお酒飲み過ぎじゃん」
「部屋に空き缶が散らばってるもん」
「あ~よくあるね」
「カーテンなんかサイズ合ってなくて、下の方なんか閉めてても日が入ってくるし!」
「めっちゃわかる!一人暮らし始めたての頃にやるやつね!」
2人はあるあるを語り合い気持ちが高揚していった。
「カーテンそのまま使ってるの?」
「いや~さすがに変えたよ、なんか部屋の雰囲気変わるし」
「偉いな~私なんか何年もそのままだよ」
「それはヤバいね」
「気になるけど、買いに行くのめんどくさくない?」
「まぁね…これから行く?」
「え?どこに?」
車内ライトがついたままなどの店内アナウンスが聞こえる。ショッピングモールに着いた2人は歩きながら目的地まで向かった。
目的地はインテリアや家具などを取り揃えている店だ。
「さぁて、良いカーテンあるかなー?」
「なんか丈くん、テンション高いね…」
「コーディネート?楽しくない?それにカーテンって部屋のイメージに結構影響するし、一人暮らしくらいの大きさの部屋なら特にさ」
カーテンのコーナーまでの道のりには、ベッドや椅子など並んでいた。どことなくウキウキしながら進む丈を見つめるゆきな。
カーテンのコーナーに着いた。
「さて、どれくらいの高さなの?」
「んー…背伸びしてギリギリ届くくらい?」
「となると、こんくらい?」
「多分それくらいかな?」
丈はその高さのカーテンで自分が良いと思ったものを色々と選んだ。
丈が選んでくれるカーテンは、暖色が多くて部屋に合わないとやんわりと断り続けた。その中で1つ目に入ったのがあった。
「これいい」
「え?これ?暗い色だよ?」
指を差したのは暗めの青色のカーテンであった。
「部屋の雰囲気的にこれが良いかも」
「…よし!買ってくる!」
選んだカーテンを持ち、丈は会計をした。
「はい、どうぞ」
「わざわざ買ってくれなくても良かったのに」
「まぁ、俺が選ばせたみたいなもんだし!」
「ありがとう」
ゆきなは男に何かをプレゼントさせるのはこれが初めてであった。
その後は解散し、速攻で家に帰りカーテンを付け替えた。写真を撮り丈に送った。
『今日はありがとうね!カーテン大事にします!!』
ゆきなからのメッセージを見て微笑み
「可愛いね」
ありがとうございました。




