77 変化をもたらす
小西丈/キャプテン 主人公
西条ゆきな 過去編ヒロイン
日が経過し丈とゆきなは、最寄りの駅で何度目かの待ち合わせをしていた。
「お待たせ」
「お、来た。じゃあ…」
スマホを触りながら待っていた丈。声でゆきなが来たことが分かり、スマホからゆきなの声の方へ顔を向けた。
「…」
「あれ?髪切った?」
「わかった?」
ゆきなは、以前の長髪からボブへ髪型が変わっていた。突然のことに少し驚いた表情の丈だが、すぐに笑みを浮かべた。
「似合ってるよ、別人と勘違いしちゃったよ」
「ありがとう、他にも変えたんだ」
「他にも?んー?」
髪の先からつま先まで凝視しながら観察するが丈はなかなか気づけない。
「ヒントは目」
「目…コンタクトとか?」
「正解!」
「なるほど、でもだいぶモデルチェンジしたね」
「丈くんのおかげかな?」
2人は歩き始め、人混みを抜けていった。
「俺の?なんかした?」
「したよー、丈くんと会ってから刺激をたくさん受けてさ、今までの私はなんでこれをしてるんだろう?とか何のため?とか色々考えていた時期があって、でもなにもしなかった。丈くんと会うようになってからそういうダメな自分を見つめ直せるようになったんだ。」
「そうだったんだ。そんなこと意識してなかったな」
「本当に変われたんだ!だからありがとう」
丈は話しているゆきなを横目で見ながら歩いていた。お礼の言葉で前を向きながら話していたゆきなが、笑顔で丈に振り向いた。今までのゆきなからは見られなかった眩しい笑顔を拝めた。
「どういたしまして!」
2人は遊園地へ向かった。ゆきなは遊園地はあまり来ることがないため、丈が先導しながら回ることになった。
「最初は何乗るー?」
「怖くないやつなら…」
「んーと、じゃあフリコみたいに動く船に乗ってみようよ!」
「えっ?やだよ!怖いやつじゃん!」
「大丈夫だよ!小さいバージョンのやつもあるし!」
ゆきなは丈に手を握られ、半ば強制でアトラクションに乗った。ゆきなの悲鳴が響いたのは言うまでもなかった。
「いやー楽しかったね!」
「全然!死ぬかと思った…!」
ゆきなは膝に手をおき息切れをしていた。ボサボサになった髪の毛に気を止めないほどに。
丈はやりすぎたか?と思いながらゆきなの髪を直していた。
「落ち着いたらメリーゴーランドに乗ろうか?」
「うん!それがいい!」
それからはゆったりとした時間が流れていった。絶叫系を横目に通りすぎ、小腹が空いたため食事を取ることにした。
「それにしても絶妙系ムリなんだね」
「ムリだよ~…丈くんは得意なの?」
「そんなに」
「なんで絶妙系誘ったの!?」
「なんとなくゆきなちゃんの方が苦手そうだったからさ、自分より苦手そうな人と乗れば余裕ができるじゃん」
「最悪!」
「ははは、最高でしょ?」
「使い方違う!」
「最高って言葉いいね。なんか口癖になりそう」
「でしょ?なんかダメなときに心の中で思ってるとか、良いことがあったりすると気が楽になるんだよね」
「俺も使お~」
「使用料払ってねっ」
「料金発生するの!?」
ありがとうございました。
今さらですが、ゆきなは方言を使うという設定があったのですが、すっかり忘れておりこの話書いているときに思い出しました。ちょっと田舎っぽさを出そうと思いましたが…




